ひとり旅好きな私が、モンゴルのゴビ砂漠ツアーで赤の他人と過ごしたら

赤の他人と8日間行動してみて

働く女性の画像

10連休のGWは、モンゴルにて7泊8日のゴビ砂漠ツアーに参加してきた。 相変わらず「なんとなく」で決めた今回の旅行はハイシーズンにはまだ早く、思った以上に身の冷える日々ではあったけれど、かなり満足のいく旅となった。
遮るものが何もない景色に、羊とヤギの赤ちゃん。モンゴル固有の少し小柄な馬が目の前をかけ走っていく姿も見た。朝日も夕日も目を見張るほどの美しさだったし、星空なんて表現しがたいほど。言葉でも写真でも決して言い表すことのできない光景が、いつも目の前に広がっていた。 行きの飛行機の中で「10連休ならもっと遠いところに行くべきだったな。なぜ、たった4時間半で行けるモンゴルなんかに……」と思っていた、あの頃の自分をぶん殴ぐってやりたい。本当に本当に、素晴らしい旅となった。

私は基本的に1人で旅行に出かける。まず人を誘うという発想に至らないし、私が1人旅を好んでいることを知ってか知らずか、友達に誘われることもなくなった。
最後に誰かと海外に出かけたのは大学を卒業してからの3泊4日の台湾旅行で、それでもう懲りてしまったというのもある。どれだけ仲がよくても、お互いに気を遣えるとしても、ずっと一緒にいるとなると話は別だ。台湾と言えば、屋台での飲み食いと相場が決まっているのに、「お腹を壊して会社に行けなくなるのが嫌だから……」と言い出す。ウン、わかる。君は、大企業に入ったばかりの新入社員だ。たしかに、海外で食べたものでお腹を壊すのは馬鹿らしい。理解は、できる。結局、屋台での夕食は諦め、清潔そうなレストランで済ませることとなった。

この旅で懲りた。お互いが譲歩できる点を探っていては、私の好きなことができる可能性が低くなるということを悟った。この友人とはいまだに連絡を取り合う仲ではあるし、お互いの色々な話を知っている。けれど、一緒に旅行をするのは無理だと思った。親しいはずなのに、こんなに価値観が違うだなんて……まるで私とは正反対だったのだ。
友人の新しい一面を知り、私とはまったく価値観が合わないこと。この友人と一緒にいれないなら、私は誰とも旅行はできないのではないか? ということ。2つも新しい発見があったという意味では、とてもいい旅になったんじゃないかと思う。

さて、話を戻すと、今回も1人で出かけたモンゴルの旅。私は冒頭で7泊8日にツアーにでかけた、と言った。ツアー、そう。ツアーだ。ツアーなのだ。ツアーということは、そこで出会う赤の他人と8日間も一緒に行動しなければならないことを意味している。ツアー費用を支払っている参加者はもちろん、モンゴル人のドライバーやガイドさんも一緒だ。
私は今回のゴビ砂漠ツアーで、2人のモンゴル人、3人の日本人男性と8日も一緒にいなければならなかったのだった。