なぜもっと早くやらなかったのか
以前、ICL手術を受けることをお世話になっている先輩に話したら「視力は金で買いな!」と言われたことがある。当時は、酒も入っていたこともあって笑って終わったけれど、今は本当にそうだよなとしみじみ感じたりする。
今年を振り返ってみると、身体の不調を金に物言わせて直した1年だった。視力の悪さもそうなのだが、ここ数年は生理痛がずっとひどく、低用量ピルの服薬で現在は苦しみから解放されつつある。ストレスが要因の蕁麻疹も出まくったし、初めてコロナにもかかったりした。やっぱり加齢に伴って体調も変化しているのかも。周囲の人から入院や手術を受けると耳にする機会も増え、そんなことも考えるようになった。
視力の悪さや生理痛に苦しんでいた時期を思うと、あの無駄な時間はなんだったのか! もちろんデメリットもあるのかもしれないが、今のこの快適な時間を思うと、なぜ私はうだうだ悩んでいたのか! もっと早く対応しなかったのか……! 殴れる札束があるなら、早めに殴っておくべきだった……と思ったりもする。
「もっと早くやっておけばよかった」と思うことなんてたくさんあるけれど、身体の不調に関してはその最たる例な気がする。金で買える健康や自由は全部買っていきたい。それだけで、ちょっとだけ性格や未来の見え方が今よりは明るくなる気がする。
こんな風にして人は年齢を重ね、健康と病気を話題に出すようになり、マッサージとか漢方とかサプリメントに金をつぎ込むようになるんでしょうね……とも思わなくはないのだが。
TEXT/あたそ
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