いい加減に私を脱がせてくれ!野球拳でジャンケンの神が舞い降りた

以前も書いたことがあるのですが、わたしはスピリチュアルが苦手です。初詣に神社に行って手を合わせるくらいのことはするけれども、血液型だとか星座で人格を判断されるとイラッとするし、朝の情報番組で占いコーナーが始まるとチャンネルを変える。というのは、「今日は人間関係のトラブルに巻き込まれがち」というような、ネガティブな予言をされた場合に気分が悪いから。そういう意味では、まったく信じていないというよりも、むしろ影響を受けたくないから距離を置いているというほうが近いのですが、とにかく自分の人生の決断を、スピリチュアルなことに頼りたくないという考えなのです。だからといってスピリチュアルに傾倒する人のことを否定するわけではなく、人は人なのでどうでもいい。むしろ、楽しむ余裕があって羨ましいとも思っています。

だから、やりたかった仕事が舞い込んできたり、絶対にうまくいくはずがないと思っていたことが成功した場合も、神とか天とかのお陰ではなく、すべて我の努力と才能の賜物だと思って生きていたのですが、一度だけ「神が舞い降りるということもあるのではないか……」と疑ったことがあります。

神が舞い降りた野球拳

あれは友人に誘われ、某スナックで開かれたイベントにコンパニオンとして参加したときのことでした。普段は普通のスナックだけれども、その日は若干ピンクなパーティーを行うということで、我々は水着や下着やボンデージで接客することをオーダーされていました。わたしもまたビキニ姿で客席につき、アレやコレやと盛り上がっているうちに佳境。ステージの上で野球拳の余興がスタートしたのです。

もちろんわたしも参戦することになりました。というか、そもそも“野球拳の脱ぎ係”としてブッキングされていたのです。相手はお客さんの中から立候補いただき、そうして、「ジャン・ケン・ポン!」としたところわたしの勝ち。ジャケットを脱いでいただき、二回戦。またわたしが勝った。なので、今度はネクタイを外していただき……三回戦もわたしの勝ち。そして四回戦もわたしの勝利。この辺りで客席が「あの子、ジャンケン、強え~!」とざわつき始めました。相手の男性はジャケットもネクタイもシャツも靴下も脱いでいる状況です。次は負けなくては、客をパンツ一丁の姿にしてしまう。