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  • 2013.11.21

女性は要注意!甲状腺にまつわる2つの病気

第25回 圧倒的に女性に多い病気! 甲状腺疾患


 前回の「オフィスで尿意をガマンは厳禁!女性に多い膀胱炎の予防」も合わせてどうぞ。

 月経の悩み、乳房の悩み……女性特有の悩みは多いもの。
女性に多い病気として有名なものに甲状腺の病気があります。
今回はそんな甲状腺の病気について、少しお話しましょう。

甲状腺疾患で一番多い2つの病気

松村圭子先生 子宮内膜症
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 みなさん、甲状腺はどこにあるか知っていますか? 
甲状腺は喉ぼとけの下あたり。
蝶が羽を広げたような形をしています。
この甲状腺は、代謝を促し、体の機能を整える甲状腺ホルモンを作りだす大切な臓器です。

 甲状腺疾患の中で、女性に多く、最も有名なのは以下の2つ。

【バセドウ病】


 甲状腺ホルモンの過剰な分泌が原因となる、最も代表的な病気がこのバセドウ病。
男性1に対し女性7~10と、圧倒的に女性に多い病気で、20~30代の女性に多くみられます。

*主な症状:代謝が亢進して、じっとしていても運動しているような状態になります。
イライラ、発汗、疲労感、動悸、脈拍数の上昇、体重減少、手指の震え、過少月経、無月経、眼球突出(眼球が飛び出してくる)、甲状腺の腫れ、など人によって様々な症状が見られます。

*主な治療法:甲状腺ホルモンの産生を抑制する抗甲状腺剤や、アイソトープ(放射性ヨード)を服用する。
または手術により、甲状腺の一部を残して摘出する、など。

【橋本病】


 バセドウ病とは逆で、甲状腺機能が低下することで起こる病気。
患者は女性が圧倒的に多く、男性の約10~20倍ともいわれます。
20代~50代の女性によくみられますが、軽度の場合は自覚症状に乏しく、なかなか発見されないケースも。

*主な症状:代謝が低下して、さまざまな不調が現れます。体温低下、冷え、無気力、疲労感、むくみ、便秘、脈拍数の低下、体重増加、皮膚の乾燥、過多月経、頻発月経(月経の間隔が短い)など。

*主な治療法:甲状腺ホルモン剤で不足している甲状腺ホルモンを補います。

バセドウ病と橋本病の主な原因


 以上2つの病気は、甲状腺に対する「自己抗体」ができることが原因。
抗体とは、ウイルスなどの異物に対抗して作り出されるもので、本来なら異物を攻撃・排除し、体の健康を守るために働きます(この力を免疫システムといいます)。

 しかし、なんらかのきっかけで免疫システムに異常が起こり、体の中で自己の甲状腺に対する抗体が作られてしまうと、その抗体が体に必要な甲状腺を異物とみなし、攻撃を始めます。
その結果、上記のような様々な症状を引き起こします。

 バセドウ病も橋本病も、なぜ女性に多いのか、その理由ははっきりわかっていませんが、そもそも女性は免疫システムに異常を起こしやすい傾向にあることが原因のひとつではないかと考えられています。
また、家族性が高い病気といわれていますが、もちろん近親者に甲状腺の病気の人がいなくてもかかる可能性はあります。

 甲状腺の病気は様々な症状が出ることから、他の病気と間違われるケースも少なくありません。
もし、上記に当てはまるような症状があったら、病院を受診してみてくださいね。
多くの場合は甲状腺に腫れがみられますので、疑いがある場合は血液検査で甲状腺ホルモンの数値を測ってもらいましょう。なお専門は、甲状腺科、内分泌内科になります(その他の科でも血液検査は可能です)。

 どちらの病気も症状のひとつとして月経不順がありますし、治療をしないままだと流産のリスクがあります。
ただ適切な治療をすれば妊娠・出産もできます。
治療法については主治医とよく相談してくださいね。


 次回は、女性にとって大切な栄養素、カルシウムについてお届けします。


監修/松村圭子先生
Text/平川恵

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ライタープロフィール

松村圭子
婦人科専門医。広島大学医学部卒業。成城松村クリニック院長。

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