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  • 2016.06.30

4年付き合ったブサイクな彼に振られた…35歳美人の最後の恋

脚本家・演出家・役者という肩書きを持つ舘そらみさんが「初めまして」の女子たちとお酒を酌み交わしつつ赤裸々に恋バナしちゃう新連載が始まります。初回は新橋のガード下の焼き鳥屋で、明るくおっとりとした雰囲気の美女まみこさんの場合。

 「色んな人の恋バナ聞きたい!」そんな思い付きで始まったこの企画。
通りすがりのあの人も、どこにも語られずに心の奥に秘めているとっておきのエピソードがあるハズ!お酒ご馳走するから聞かせて!という、楽しさしかない企画である。
というわけである平日の18時、スケッチブックを掲げて新橋駅前でドキドキのナンパを敢行致しました。

poiboy©Poiboy

 2時間に及ぶフラれの連続に心折れ、道端にいたホストに「どこ行きゃあ見つかるんでしょうねえ」なんて相談しながら、とうとう優しき美女2人が見つかりました、美女&ホストありがとーーーー!!!

 栄えある第1回。新橋ガード下の焼き鳥屋さんで、まみこさんの恋バナを伺いました。

まみこさん、35歳会社員の場合

poiboyガード下の焼き鳥屋で二度見してしまうほどのオーラを放つ美女2人。©Poiboy

 豪快に生ビールを飲み干し、焼き鳥をほおばる仕草が少し面白く映るくらい、誰がどう見てもキレイな人だ。お世辞ではない。
高校では恐らく、学年で3番目にキレイな子の地位を手にいれていただろう。白地に花柄のワンピースに、長い髪を後ろに束ね、口を開くとあまりにも飾らず自然体。いやあなた、どう考えてもモテて来たでしょ…!!

「最近、婚活始めたんだよね。それまでは別に結婚に興味も願望も全然なくて。でも相当がけっぷちだよって友人に言われて初めて行ってみた」

 キレイな外見に似合わないサバサバとした口調。最近まで結婚願望がなかったと語る彼女は、一体どんな恋愛をしてきたのだろうか。


期限を決めて計画的に恋を進めた20代

 どこかおっとりとした雰囲気をまとうまみこさん。何か面白いことを思い出すかのようにおどけた感じで20代を振り返り始めた。自分の話なのに、どこか他人の話でもするかのようだ。

「ハタチになった時に『やばい急がなきゃ!』ってすごい焦りだした。今から思うとなんでそんなにって思うけど、すごい巻きで20代は恋愛を進めて行ったの。進展するか分からない人に時間使ってられないから、1人1人の男に期限を決めて。夏までに告白をしてくれなかったらもう次行こう、とか

 仕事や夢には期限や実現目標を設定するのだから、確かに恋愛にだって設定すれば成果は上がっていくだろう。すごく単純なことなのに、まみこテクニックを聞いて一同感動すら覚えてしまう。
更にまみこテクニックのすごさは、期限があるということを男性に伝えること。
具体的な日付は伝えずに、“この日までに告白されないと次行こうっていつも決めてるんだ”と伝える。そうすると男性は、結構な確率で行動を起こしてくれるという。
こんなことを言うってことはオレからの告白を待っているの?オレも期限設定されてるの?急がないと次に行かれちゃうの?そんなことを考えていたら、考えることでどんどん恋心も募っていくし「告白しなきゃ!」になるのも容易に想像がつく。
いいことを聞いた。これは、すぐさま取り入れて実行を推奨する。
今すぐテクニックを試したい♡

楽しいアラサーの人生と、子どもという期限

 そんな計画的な恋愛を、ストップさせた男が居た。26から4年間付き合った彼氏だ。
「ブサイクだったんですけどね」と不思議なくらい元カレがブサイクだったことに言及する。思わず聞いている方が笑ってしまうくらいだ。付き合っている最中は勿論、そのブサイクな風貌までも好きになっていたという。

 4年間付き合った30歳の頃、結婚の話になった。しかし彼氏は子供を作る気はなく、まみこさんは子供を持ちたかったため別れた。
別れて1か月後、「35になってからなら子供作ってもいいかも」なんて電話がかかってきたが、ダメだったから譲歩するみたいな“安っぽい営業みたい”な態度に幻滅しその男性との関係は完全に終わった。

「それが今んとこ最後の恋。新しい恋始めようとしても、あのブサイクにフラれたんだから私もう本当に誰からも好かれないかもと思って、自信を喪失した

 ブサイクブサイク、と元カレのことを連発する理由が分かった気がする。
30歳という年齢で結婚を考えるまでの人と別れて、しかもその人は、「恋する前はタイプではない」人だった。
だからこそ、恋が終わったとき「こんな人と恋をしていたのか…」と愕然としたのだろう。「こんなブサイクな人と恋をしていたのか…」その思いはきっと、その人への思い入れが強いほどに強く強く衝撃として残ってしまう。

 恋が終わったとき相手のことがカッコ悪く見えてしまうと、色んなものが褪せて見えたりする。 「彼」も、「彼に恋していた自分」も、また「恋」というものも。 そうしたら、次の一歩なんて踏み出せるわけがない。
まみこさんは、元カレとの恋愛を人生最後の恋にしようとしていた。計画的に努力してきた恋の連続も、終るはずだった。
でもその恋は、まみこさんにとってすごく傷つく形で終わってしまった。そうしたらなんだか力が抜けてしまって、なんとなく「吹っ切れちゃった」のだろう。

「まあでも30から34歳までは、本当に願望もなかったし、全然楽しいし、年齢的にも引け目も全くなかった」

 これも全然嘘じゃない本心なんだと思う。
1人になったのは意図的ではなかったものの、図らずももたらされた“1人”が、想像以上に快適だったんだろう。
30歳にもなると、女1人、本当に楽しくなる。信じられないくらい楽しさが広がる。
じゃあ1人で居続ければいい?――そうもいかない要素がひとつあるんだ。
語れる恋をしよう

結婚?妥協?どうしようかなあ…

「子どものことがなかったら、なんとなくのんびりといつまでも結婚相手を探しててもいいだろうし、そもそも婚活もしないよお。
まあでもそうは言っても、実際には結婚相手に妥協できないんだけどね。やっぱり好きな人と結婚したいし。もう、どうしようかなあ!」

 お酒が進み、下ネタの話にも花が咲く。性癖の話なんかになって、まみこさんは遠くを見ながら言う。

「私あんまり色んな性癖の人と経験したことないからいろんなことしてみたいけど、次付き合う人と結婚するだろうから、変な性癖の人とはもうできないんだろうなあ…」

 こんな発言に見られるように、きっとまみこさんは、本当に結婚したいのではないのだと思う。十分に今の生活で楽しいし満たされている。でも、結婚をする必要性は感じている。
だって、子供は待ってくれない。母としての機能は衰えるのを待ってはくれない。
「あーもう、どうしようかなあ!」この言葉に、全てが集約している。
子供は欲しい、だから結婚したい、でも「この人」なんて人には出会えない、妥協できるわけではない、でも子供欲しい…の永遠ループ。

 どうしよう、どうしよう、なのだ。そこに答えなんて無くて、どっちも譲れない。何も譲れない。「いっそ昔みたいに、誰かがどんどん結婚相手決めてくれたらいいのにね!」冗談めいたそんな発言も、あながち冗談じゃない。
なのに悲壮感も持たずにビールを追加注文する女たち。そうなんだよ、楽しいんだよこんな生活も!だからこそ、「あーもうどうしようかなあ!」

 新橋で出会ったまみこさんとの楽しい宴は終わらない。
出会ったばかりの女子4人、お酒が進みぶっちゃけトークも加速する。友達にもなかなか話さないような本音が垂れ流され、図らずも自分の人生を振り返る飲み会に…。

 次回はまみこさんの恋バナ後半戦「キープされているかを独身女性は気づけない」「好きな人には一回でいいから抱かれときたい」でございます。街ゆく人のリアルな恋バナが、ここにある…。
忘れられない恋をしよう

Poiboyとは

poiboy

 AM編集部がプロデュースした女の子のための恋愛応援アプリ。女性が男性をお気に入り登録(通称ポイ)することからコミュニケーションが始まる安心の女性主導設計。好みの男性をみつけたり、女性同士でオススメしあって盛り上がったり。恋愛中の感覚を擬似体験することができます。

ライタープロフィール

舘そらみ
脚本家・俳優。1984年神奈川県生まれ、トルコ・中米育ち。映画「私たちのハァハァ」の脚本を執筆。Twitter:@_sorami

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