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  • 2015.09.03

愛ゆえに、私たち女子はあなたの不倫を止めない/外資系OLの恋愛沼(8)

「愛にひたむきに生きること、小さな愛情を大事にすること。それができていない私たちに、不倫を止める資格はありません。」そう、不倫女子はいつだって自分の愛する彼に向かって一直線なのに、私達はたくさんのしがらみに巻かれてしまい、それができていないのです。

不倫女子は女子会では「愛され」女子

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Iulia Pironea

 前回のコラムで不倫女子は「特別なことをしなくても、一緒にいられるだけで男性からの愛情を感じるいい子」だと書きましたが、それは恋愛関係だけにはとどまりません。女子会でも不倫女子は「謙虚ですごくいい子」のポジションにおさまります。

「不倫女子は、普通の恋愛・結婚をする女子をひがむ」という偏見がこの世にはあります。が、実際の不倫女子は他人の幸せを「よかったね!」と喜んであげられる一方、自分は「○○ちゃんと友達でいられるだけで幸せだよ」と、これまた友人に対しても愛情たっぷりのいい子なことが多いのです。おばちゃん、これ書いてるだけで健気さに泣きそう。

 ですから不倫女子は「不倫の話題は女子会のスパイス」として、さらに「本人は謙虚でいい子」だからと仲間内の女子から愛されます。

不倫女子の「語られない愛情」

 そんな不倫女子にあえて「いつもは言わないノロケを言ってよ」とお願いしてみると「私のことなんていいよ」と言いながらも溢れる愛情をつづってくれました。

「朝起きて横に彼がいてくれることがどれだけ幸せか、不倫をして初めてわかった」
「いつも家でしか会えないから、浴衣を着たり、パジャマパーティで彼が楽しめるようにしてる」
「彼が帰るときはすごくさみしいけど、絶対笑顔でお見送りするって決めて……」もうだめ。書いているだけで私の視界が涙で曇ってきた。いい子すぎるよう……。

 私のようなわがままな恋愛をする女子は「なんで私と付き合ってることをSNSで隠すの?タグ付けしてよ」「次のデートの行先は全部セッティングして」と、どんどん彼に要求します。それに比べてなんですか不倫女子は。私、不倫女子みたいないい子、成人男性向けゲームの二次元でしか見たことない。

 本来なら誠実な男子と巡り合って幸せになるべき女子が、その「愛されてる」と感じやすい性質で不倫でも耐えてしまい、結果として不幸になりやすい。こんな悲劇的な原因と結果、私も求めてなかった……。

不倫女子の「愛」と私たちの「言い訳」

 不倫女子の現状を知れば知るほど、「健気さ」「愛の深さ」に胸を打たれることでしょう。そしてその感動は刃となって周囲の女子に突き刺さるのです。「不倫女子の愛に比べてお前は何だ、世間体を気にした恋愛ばかりしやがって」と。

「スペックを気にしているわけではないの。でも両親が彼の収入が低いのを気にしてて」「この年になると、子供の養育費も考えるよね」

 こんな風に、私たちはキレイな言い訳を使って自分が「世間に愛されるような」恋愛をしていることを正当化します。(私もします。)不倫女子の愛情はそんな恋愛へのアンチテーゼです。たとえ世間から非難されて、訴訟を起こされるリスクを負ってでも「彼に愛される」ためだけに生きる姿は、私たちに「本当に、周りから愛されるだけの恋愛でいいの?」と迫ってきます。

 もし私たちが「周囲に愛される、認められる」恋愛だけが正しくて「彼に愛されることなんてどうでもいい」と思っているのなら、私たちはいくらでも不倫女子を止めることができるはずです。
「そんな不毛な恋愛、やめなよ」
「奥さんと結局離婚してくれないんでしょ」と。

 でも、私たちは心の底ではわかっています。自分たちが周囲に愛されることを優先して捨てた、「ただ愛される幸せ」を不倫女子が手に入れていることを。それを少し、羨ましいと思う気持ちを。

不倫はアラサー女子の最後の希望

 もし不倫をしたことない女子が「それって本当の愛じゃないよ」「将来の約束も含めて、責任を取ることが愛情でしょ」と言い出したら、それは自分の生き方を否定しないための防御です。愛にひたむきに生きること、小さな愛情を大事にすること。それができていない私たちに、不倫を止める資格はありません。

 あなたの不倫がハッピーエンドになればいい。それが不倫女子をインタビューした後に出てきた私の答えであり、不倫女子を見守る自分は愛をあきらめた女子に残された、最後の希望なのです。

Text/トイアンナ

ライタープロフィール

トイアンナ
外資系OL。恋愛をザクザク分析するフェミニストのアラサーです。

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