不倫がいつの間にか「争奪レース」に

人は「自分のものになりきらない」ことがらや人に対して執着してしまう傾向があります。

不倫という状態はいくらお互いに「大好きだよ」と言い合っていても、結局、自分の彼は人の旦那さまである訳ですし、最後は家に帰って行ってしまう、そういう存在です。そのため、「自分だけのものにしたい!」という気持ちが、恋愛感情に拍車をかけてしまっている場合も多いと思います。

また、不倫というものは、知らない間に「争奪レース」に出場してしまっているような状態でもあります。
自分の彼氏が人の旦那さんであるということは、常にライバルがいることになります。ライバルがいることによって、それだけ価値のある人物のように錯覚してしまいます。

だって、両者譲らないほどの男性な訳ですから(実際はそれほどの男性か分かりませんが…)、そう思ってしまうのも仕方がないように思います。そして、見えないライバル(奥さん)と常に競い合っている、そんな状態に気持ちが持っていかれてしまいます。誰しも「試合やレースには負けたくない」、そういう思いがあると思います。

気がついたら、彼氏である男性よりも、奥さんに勝つか負けるかと言うことに一番大きな重点を知らず知らずに置いてしまっている人がとても多いのが不倫の恋愛です。

不倫を続けている本当の理由は愛ではない?

「不倫は二人の恋愛の障害が多いことで、過度に恋愛が盛り上がってしまう」というのはとても良く知られているのではないでしょうか。

しかし、その盛り上がりに惑わされずにもう一度冷静になって考えて欲しいのは、本当にその人と一緒にいることが、あなたの幸せなのか? そして、その人は今、あなたをきちんと大切にしてくれているか?ただ、「争奪レース」に出場しちゃっていないか?ということを見つめ直してほしいと思います。

もしかしたら、恋愛というより、手に入らないものを追い求めているだけかもしれません。また、肝心の相手をちゃんと見ていなかったり、好きじゃなかったりなんてことすらあります。だから、相手が離婚した後に破局してしまうことがよくあるんだと思います。

冷静になって自分の置かれている状況、相手の自分に対する行動、誠意を、もう一度見つめ直してくださいね。

Text/荻尚子