ヒロインの真利子は小学一年生の息子を持つ三十四歳の人妻。
二十代半ば頃までのみずみずしさや張りこそないものの、プロポーションは決して悪い方ではなく、若い時にはなかった色っぽさが滲み出た身体をしていると自分では思っています。
そんな彼女は、隣の工事現場でショベルカーを操縦する若者、宮野を見知り、その野性的な顔や躍動する筋肉に魅かれて興奮を催します。
真利子は初めての感情に戸惑いながらも……。

 汗だくになってショベルカーを操縦している宮野を見ながら、真利子はスカートの中に手を差し入れた。
そのつもりで下着はつけていなかった。
 いきなりヘアが手に触れた。ひどく淫らな感じがして、ますます興奮する。
『奥さん、いやらしいなァ。もうビチョビチョじゃないか』
 宮野がそういって無骨な指で弄るのを想像しながら、クリトリスをこねる。左手ではTシャツとブラ越しに乳房を揉む。
『ああッ、いや……』
 身ぶるいする快感で、胸の中で発した声がふるえる。クリトリスは早くもビンビンに膨れ上がっている。乳房もしこって乳首が勃ってきているのがわかる。宮野がそれを指摘し、『いいんだろ』と訊く。真利子はいう。
『いいの。たまらないわ』
『ホント、そんな感じの腰つきをしてるよ。でも奥さんてスケベだから、指で弄られるより舐めてほしいんだろ?』
『そうよ、いやらく舐めてもっとよくしてッ』
 宮野の肉厚ぎみな唇を見ながら、そんな卑猥な会話を想像する。
真利子自身、実際には口にしたこともない下品な言葉ばかりだ。
それでさらに興奮する。
(『恥じらい熟女』P.85L5-P86P8)

 淫らな想像に耽る真利子。 しかし、自らの欲望に耐え切れず……。
(後編に続く)

はじらい熟女 八人の美肌 雨宮慶 フランス書院 大泉りか

はじらい熟女 八人の美肌
著:雨宮慶 出版:フランス書院

Text/大泉りか

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