今も江戸時代も同じ!「気持ちよくなってもらいたい」
セックスでまず前戯をするときに、いきなり温かい舌で愛撫されると恥ずかしいけれど、相手と特別な関係であることを実感できる愛情深いコミュニケーションのひとつになることがありますよね。ただフェラチオやクンニリングスだけに集中するのではなく、舐めながら相手の手を握ったり、乳首を触ったりする方もいらっしゃるでしょう。
江戸時代のハウツー本ではクンニリングスの方法や、三点責めの方法が丁寧に紹介されていることがあります。パートナーに気持ちよくなってもらいたいという気持ちは、現代も江戸時代を変わらないように思えます。
今回はみなさんと江戸時代の前戯テクニックを覗いてみましょう。
北斎先生が伝授するクンニリングス~愛液は長寿の薬!?~
この連載で何度か紹介させてもらった葛飾北斎《陰陽淫蕩の巻》に、クンニリングスの方法についての興味深い記事があります。
気になるその内容は、
ぼぼ(※女性器のこと)をしばらく手で愛撫し、女性がとろけてきたら口を吸う。
女性がとろけて舌の根が唾液でぬらぬらしてきたら必ず吸い出して飲むべし。
女性の性器はしっかりと洗っておいてもらい(ここポイントだな……)
紙をよく揉んでやわらかくして膣に入れておく。
性器の割れ目の左右を100回ほど舐め、クリトリスの周りも78回舐め、尿道辺りを70回舐める。
紙を抜き、性器の中の上側のザラザラした部分を舌で可能なだけ深く舐めて愛液が流れてきたら残らず吸い取るべし。
とにかく女性器の外側と内側をじっくり舐め、その箇所も重要とされていたことがわかる。ところで、舐める回数が70回や78回など中途半端なのはなぜだろう……。事前準備として性器をしっかり洗っておくことを記載されていて思わず感心してしまった。
この本を読み進めると、江戸時代では舶来(外国から渡来するもの)からの性知識として、女性から出る淫水(愛液のことだろう)は腎薬(滋養強壮に効果がある)であり、長生きにも有効と考えられていたようだ。女性の体内で作られた体液にパワーがあると考えられていたのが興味深い。
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