たまには映画の話を書こうと思います。「たまには」どころか、AMで連載を始めてかれこれ6年目になりますが、映画の話をするのは初めてかもしれません。先日、『食べる女』という映画を観てきました。小泉今日子さん主演の邦画です。
実は数年前まで筆者は、アンチ邦画派でした。アンチ邦画派になったのは、高校時代の友人カオリちゃんの影響が強いのかもしれません。
高校で隣の席だったカオリちゃんは、ハリウッド映画をこよなく愛する女の子でした。彼女に連れられ、学校帰りに2人で映画館へ通っていたのですが、セレクトするのはもちろん洋画! せっかく映画館の大きなスクリーンで観るんですもの、スケールの大きいハリウッド作品こそ映画鑑賞の醍醐味と思っておりました。
一方で邦画に対しては「映画館のスクリーンで上映せずとも、テレビドラマで充分じゃん」という認識。そんなアンチ邦画派な価値観が変わったのは、約5年前。映画館のすぐ傍に引っ越してきたことが影響しているのでしょう。
現在の住居は、歩いて5分の距離に映画館が2つもあります。なので、原稿を書いていて行き詰まったりすると、「気分転換に映画館でも観るか」と、散歩感覚で映画鑑賞できるのです。あくまでも仕事中の気分転換ですから、地球を守るため宇宙人と戦ったり、ド派手なカーアクションが繰り広げられるような洋画だと、仕事に戻れなくなってしまいます。それよりは、日常の中でのちょっとした刺激的出来事が描かれている邦画が、気分転換にはちょうど良いのです。
前置きがすっかり長くなりましたが、小泉今日子さん主演の『食べる女』を観てきました。この記事は映画レビューではございませんので、ストーリーは割愛しますね。この記事で筆者が書きたいのは、沢尻エリカちゃんの「ま、1回くらいいっか」というセリフ。
流れでセックスすることになったオトコに対しての「心の声」みたいなセリフです。「ま、1回くらいいっか」の前には「何やっているんだろう、アタシ」ってセリフもあったかな。
流れですることになった行きずりセックスに対して、「ま、1回くらいいっか」って思える女性、現実のノンフィクションな世界には滅多にいないでしょうね。流れでセックスすることになるパターンは、現実のノンフィクション世界にも掃いて捨てるほど溢れているでしょうけど、たいていの女性はこんなふうに考えるかと……。
「1回ポッキリで終わらせてたまるか!」(効果音は『ジョジョの奇妙な冒険』より「ゴゴゴゴゴ」)
1回ポッキリで終わらせたくないって感情は、この一夜で何発もヤリたいって意味ではございませんよ。継続的な恋愛関係に発展させたいってニュアンスです。
- 1
- 2