「2」の悩みが増える理由
話を戻しましょう。近年、増加の一途を辿る「2」の悩み……なぜ男性は、セックスなしのデートもアリと思うようになったのでしょうか? ひと昔前までは、時間とデート代の元を取るべく、夜に2回・朝に1回セックスするような男性がごまんと存在していたのに……。
筆者が思うに、「おひとりさまの充実」が影響しているのでしょう。そう、オナニーですよ。近年、オナニーアイテムの進化は、目を見張るものがあります。オナホールだったりローションだったり、無料で閲覧できるアダルト動画だったり……。生身の女性に気を遣ってパイ揉みしたり、手マンしたり、クンニリングスするよりも、うんと気楽なのでしょう。
オナニー前のデートは、セクキャバに似た感覚かもしれません。セクキャバは、ご存知の通り(←「知らんわ!」とツッコまれそうですが。笑)、オッケーラインは「おさわり」まで。射精することはできません。ではなぜ男性はセクキャバへ行くのでしょうか? はい、ソープランドよりもうんとリーズナブルだからです。セクキャバにて、ギリギリのところまで性的興奮を高め、フィニッシュは自宅のオナグッズ&アダルト動画で〆るのと同じように! デートは腹八分目までにおさえ、あとは自宅オナニーで〆るのでしょう。
この男心、個人的にはものすごくわかるんですよね。飲み会の後、帰り道のコンビニで缶チューハイとたけのこの里を購入し、自宅で「ひとり二次会」するのが大好きな筆者。この話を同性にすると、「甘いものが食べたかったのなら、最後にデザート頼めばいいのに」と言われます。そうではないんですよね、居酒屋のデザートメニューを皆でシェアするのではなく、ひとりでたけのこの里を食べたいのです。
同じ話を異性に語ると、百発百中で同意を得ることができます。「実は俺にも、コンビニでじゃがりこ買って帰る習慣がある」と、ひとり二次会をカミングアウトされることがしょっちゅう!
セックスなしのデートをする男性たちも、デートの余韻に浸りながら、ひとりまったりとオナニーを楽しんでいるのでしょう。そう考えると、「せっかくのデートなのにセックスを求められなかった」と悩むのではなく! 「今ごろ、私の髪の毛から漂ったシャンプーの香りや、ミニスカートとブーツの合間の絶対領域が、オカズになっているかもしれない……いや、オカズになっているに違いない!」と、オカズにされる悦びに意識を向けるほうが、うんと幸せであると思った次第です。
Text/菊池美佳子
次回は <「セックスすると好きになっちゃう」は認知的不協和?女子あるある心理学>です。
今回、AM読者のみなさんに菊池美佳子さんがお話しするのは、「女子あるある」の心理学。セックスすると、その相手のことが好きになっちゃう、という経験ありませんか?それはもしかしたら、心理学的には「認知的不協和」の解消と呼ばれる現象なのかもしれません。
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