「できない」ではなく「しない」

戦国時代は、政略結婚のため、子どもは多けりゃ多いほど好都合とされていました。
とは言え、一人の女性が産むことのできる数には限度があるため、戦国武将たちはじゃんじゃん側室を置いて、セックスに励んだわけです。

そんな時代に、一生セックスしないだなんて、背後には一体どのような事情があったのでしょう?

男色だったのではないかとか、性的不能だったのではないかとか、実はオンナだったのではないかとか、様々な説があります。
その中でも、もっとも有力とされているのが、戦勝祈願のため性欲を断ったのであろうという説です。「断ち物」ってやつですよ。

「断ち物」とは、自分にとって大好きなものを断つ……つまり禁欲することで、願いを叶えようとする願掛けのことです。
お茶断ちとか珈琲断ちとかアルコール断ちとか、断ち物のバリエーションは無限に存在します。
ポイントは、自分が好きなものを断つという部分。
元からアルコールを飲まない人が、アルコールを断ったところで願いは叶いませんので、あしからず。

男っ気がない期間をボケッと過ごすよりも、願掛けを絡めては如何でしょう?
セックス断ちですよ!何らかの願掛けのために、一時的にセックスを封印しているってことにしちゃえば良いのです。
会社での昇進・昇給を願うのも良し、資格試験合格を祈願するも良し、5キロ減量などダイエットネタも良し……そんなふうに捉えれば、男っ気がないことに引け目を感じることはなくなるはず。

願いに向かって、脇目も振らずひたむきに精進する姿は、男性目線にも魅力的に映るはず!
願望成就する頃には、周囲はあなたに好意を寄せる男性が激増していることでしょう。
これにて、男っ気ナシ期間も終了です。
願望も成就し、男っ気も復活し、一石二鳥とはまさにこのこと!
「セックスできないのではなく、セックスしない」ってことにしちゃいましょう。
結果は後からついてきますよ。

Text/菊池美佳子

初出:2016.06.13