北米のゲイポルノを観てると、モザイクもないので常人ではない巨根ばかりが目に入ってくる。
これを毎日見てたら、どんなチンコを下げていてもコンプレックスを抱くだろう。
友達の中には平均的なちんこが嫌で、ペニス増大ポンプを使って巨根になった人もいる。
彼曰く、その巨根のおかげでやっと自信を持って他人とセックスが出来るようになったという。
その話を聞いて、胡散臭いペニス増大ポンプに効果があったのかと驚きつつ、あそこのサイズを取り巻く価値観がいかに人に影響を与えるのかを考えさせられた。

 ここで「大きければいいというわけではない」と語ったところで綺麗事になるだけだ。
大きい方が良いという考えを持つサイズクイーンがたくさんいる社会では、巨根である方が間違いなく有利である。
ゲイの出会い系で、みんなのチン長が誇張されているのが何よりの証拠だ。
大きければ売れる。そこを否定する意味はない。
「大きすぎて誰も相手してくれない」と嘆いている人にも出会ったことがあるが、これはまた別の問題である。

 根強く広まった価値観を変えることは容易ではない。
しかし、それに影響されすぎないようにすることはできる。
大きいチンコが好きなことに罪悪感を抱く必要はないし、チンコの大きさにそこまで意味を求める必要もない。
劣等感で頭の中がいっぱいになってしまった時は、社会の中の価値観がただの価値観でしかなく、絶対ではないということを思い出してみよう。
そんな実態のないものに悩む日もあるかもしれないが、その中で自分だけの価値観を見つけることができたら少し気持ちも楽になるかもしれない。

 そう思いながら、ジューシーな特大ウィングをペロリと平らげた。

Text/キャシー