「君と一緒にいると、こっちまでヤリマンだと思われて大迷惑なんだよ!」

 ヤリマンに耐えられなかったその友達はこう言い残して絶交をしたらしいが、ヤリマンでいることは本当にそこまで言われるほど悪いものなのだろうか。
ヤリマンといえば純粋にセックスが好きで、自由でリベラルなライフスタイルを楽しむ人だと思っているので、極めてヘルシーな印象だ。

 例えば、過激なSMプレイが大好きな友人が数人いるが、彼らは尋常ではないくらい責任を持ってセックスに励んでいる。リスクの多いプレイだからこそ、真剣に取り組まないと誰かが怪我をしてしまう。
側から見ればそんなところはわからないから誤解されがちだが、プレイが過激なら過激なほど、彼らは慎重にコミュニケーションを重ねてお互いを配慮しながらエンジョイしている。ある意味セックス職人だ。

 ここまでヤリマンを褒めてしまうと、そういう人がいるからふしだらな習慣が広まるという批判をもらうことがある。
ただ、少し冷静になって考えて欲しい。セックスや恋愛は時代や文化によって捉え方がビックリするくらい違う。

 そう遠くない過去では、結婚する前にセックスをすること自体ありえないと思われていた。
今の時代、逆に白い目で見られるのは結婚するまでセックスをしないと誓う人だ。別にどっちが正しいとか間違っているとかそういう問題ではない。むしろ、セックスや恋愛に限らず、善悪という狭いレンズ越しに物事を見るから大切な部分を見落としてしまう。