東北の男はオクテ?関西の男はイケドン?

アル:リアル方面はいかがでしたか?

N:リアル方面は東京の大学に進むまで何もなかったです。
雪国ってオクテな人間が多いんですよ。周りも彼女いなかったし、エロトークとかも全然しなくて。中学の時に「子どもってどこから生まれるんだろう?」「ヘソだろ?」とか言ってました。

アル:えっ、中学生で?じゃあセックスの意味も知らなかったんですか。

N:知らなかったです。知ったのは高校に入ってからですね。

アル:マジですか。私は小学生の時、友達と「セックスってお父さんのチンチンをお母さんの割れ目に射し込こむらしいよ!」「マジで?オエーッ」とか言ってましたよ。

N:アルさんって神戸出身ですよね?神戸の方がハイカラで進んでるんでしょうね。

アル:セックスを知ってるのがハイカラかは分からないけど、神戸は港町でオープンな文化ではあります。

N:東北はオクテ率が高いと思いますよ。高校時代も友達はみんな童貞だから焦らなかったし、付き合うとかも想像できなくて。
一応バレンタインには女子からラブレターとチョコをもらったんだけど、その後、恥ずかしくて避けちゃいました。

アル:Nさんってバブル世代ですよね?
同世代の関西の男性はイケドンな人が多いですよ。「16歳の夏、男友達と小豆島に筆おろしツアーに出かけて、ナンパビーチでひっかけた年上のお姉さんと初体験した」みたいな話をよく聞きます。

N:たしかに…高校生の時にスキー場でバイトしてたんだけど、関西の人はよくナンパしてましたね。僕はそれを遠くから眺めていました。

アル:筆おろしツアーに佐渡島へ出掛けなかったんですか?

N:佐渡島にナンパビーチはないですから(笑)。あるのは佐渡金山くらいです。

バブル時代にオクテな人はどう過ごしていたか?

アル:前から興味があるんですが、バブル時代にオクテな人はどのように過ごしていたんですか?

N:大学時代はダンパやイベントがしょっちゅうあって、とにかく派手でしたね。
僕はチャラい人に苦手意識がありつつ、リア充に憧れもあって。でも自分はそっち側に行けないってコンプレックスがありました。

アル:ダンパやイベントに行ったりはしました?

N:大学の友人に誘われて行きましたね。そういう意味では女性との出会いはありました。

アル:ですよね。今って総オクテ世代だから誘われる機会もなくて、オクテ同士でつるむから、異性とコミュニケーションできない若者が多いんだと思います。それでますます恋愛やセックスから遠ざかるっていう。
リア充人口の多かったバブル時代は、オクテは生き辛い面もあったでしょうが、リア充側に引っ張られて恋愛のチャンスもあったのかなと。

N:たしかに僕が今の若者だったら、もっとオクテになっていたかもしれません。女の人と普通に話せないような。

アル:私は今の方が生きやすいですけどね。
小学生の時、テレビでジュリアナの映像を観て「ケッ!愚者どもめ」と思ってましたから。こんなチャラい大人にはなりたくないと。でも女友達は「早く大人になってお立ち台で踊りたい」と思っていたらしく、「リア充に行ける側と行けない側」は生まれつきなのかもしれません。

N:でもアルさんの働いていた広告業界は派手な世界だったでしょ?

アル:20代前半は「自分もリア充にならなきゃ」って脅迫観念がありました。クラブで踊ったり、浜辺でフリスビー投げたりしなきゃって。
でも円盤を投げたり受けたりする喜びなんて分からないし、無理するのはやめました。「自分は根がインドアでオタク気質の人間だ」と認めてから楽になりましたね。