養われるのも、自分で養うのも難しい社会

アル: 現時点で65歳以上の女性の55%がシングルだから、私たちの老後は8割以上がシングルになっているかもと思います。未婚の女同士で同居するケースも多いんじゃないかな。
周りでも「結婚はもういい、女友達とシェアハウスして暮らす」って計画を立てる女子が増えていますよ。老後が不安だからって、気の合わない夫と何十年も暮らす方がよっぽど不幸じゃないですか。

AM はい、そのストレスには絶対耐えられないと思います。

アル: 婦人公論とかの<夫の死を願う妻>系の記事を読むと、「早く死ねと願っている人間と住むって地獄だよな」と思う。それに耐えているのは、経済的に自立できないからですよね。
経済力さえあれば、生き方を自由に選べるから。 ただ、労働者の3人に1人が非正規雇用だし、未婚男性の4人に3人が年収400万以下。成人未婚者の8割がパラサイトという調査もある。
現代のパラサイトは、実家を出たくても経済的に出ていけない人達だそうです。
つまり男に養われるのも、自分で自分を養うのも厳しい世の中なんですな。

AM: なんだか目の前が暗くなってきました(笑)。

アル: 私だって不安ですよ!フリーランスだし。
だから、めっちゃ金勘定していますよ、『プロゴルファー猿』(by藤子不二雄Ⓐによる日本のゴルフ漫画作品)のように。
私は猿のように稼げないけど(笑)。

AM: 女友達も「石にかじりついても会社は辞めない」って言う子が多いです。

アル: たしかに正社員として働いて厚生年金と退職金を受けとるのがベストだけど、みんなが正社員になれるわけじゃないから。パイは決まっていて、女性は特に就職が厳しい。
そんな世の中だからこそ、連帯がカギだと思うんです。

たとえば月5万円貯めたら、17年後には1,000万の貯金ができる。
1,000万じゃ不安でも、女友達3人で集まれば3,000万になる。それでシェハウスすれば、老後は暮らしていけると思います。

親から住居を相続する人もいるだろうし、人口減少で中古物件も安く買えるだろうし。子どもがいないってことは、そのぶん貯金できるわけだから。
贅沢はできなくても、気の合う女友達と楽しく暮らせたら幸せですよね。