卵巣老化のスピードは20~30代の生活にかかっている!?

 今回のテーマは、最近のドラマでも話題になっている「女性のオス化」について。

 女性ホルモンが年齢と共に減っていくことは、前回「知らないと損をする?女性ホルモンの働き」でも述べたわね。

「じゃあ、減っていくホルモンは、増やせばいいんじゃないの?」なんて思う人もいるのでは? 
でも、「女性ホルモンは多ければ多いほどいい」というわけではありません。
女性ホルモンのエストロゲンの刺激が過剰になると、子宮体がん、乳がんのリスクが高まる危険性があるからよ。

 女性ホルモンは、少なくても困るけど過剰でもダメ。加齢とともに自然に減っていく形がベストです。
20~30代は、生活習慣を正して自律神経のバランスを整えて、自らの卵巣から分泌される女性ホルモンが急激に減らない生活を心がけてくださいね。 女性ホルモンを外から補充するのは更年期以降と考えて。
少しでも補いたいと思うなら、女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボン(豆乳や納豆に多く含有)やゴマグリナン(ごまに含有)を、普段の食事に取り入れてみましょう!

第8回 女性のオス化を食い止める方法

松村圭子先生 オトナの悩みに答える!婦人科医の特別診察室 sabrina’s stash

 さて、ここからが本題「女性のオス化」について。

 女性のオス化の原因は、ズバリ「女性ホルモンが急激に減ったから」

 そもそも女性は、女性ホルモンと男性ホルモンの両方を分泌していますが(ちなみに、男性も両方のホルモンを分泌しています)、男性ホルモンはほとんど減らないため、女性ホルモンが急激に減ると、男性ホルモンの作用が目立ってしまいます。

 また、強いストレスがあると、ジヒドロテストテストンという活性度の強い男性ホルモンが増えて、ニキビができる、薄毛になるなどの症状が出ることも。男性ホルモンの作用で体毛は濃くなるので、ヒゲが生えてしまう人もいます。

 オス化を食い止めるのは、女性ホルモンを必要以上に減らさないこと。だからとにかく、自律神経のバランスを整え、ストレスをためないことが大切なんです。

 一番手っ取り早いケアは、睡眠をしっかりとること。
質のいい睡眠をとることで、自律神経のバランスも整い、ストレスにも強くなれます。

 あと、「恋愛やセックスをすると、女性ホルモンが増えてキレイになる」と言われるけれど、それは一概に正しいとはいえません。 確かに、恋をするとワクワクしたり、癒されたりすることも多いわ。
それでドーパミンやセロトニンが分泌されれば、自律神経のバランスもよくなりますが、でもそれはいい恋愛でなければ意味がない。 三角関係や不倫など、ストレスになる恋なら逆効果です。

 リアルな恋愛でなく、アイドルやバーチャルな相手に恋をしたっていいし、趣味や仕事で心が充足していればホルモンバランスも整うし、無理に恋愛やセックスをする必要はないと思います。