一緒に寝るべきとは限らない「夫婦の寝室」

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今回のテーマは「夫婦の寝室」だ。

悪いがエロい話を期待した奴はここで帰ってくれ。

では始めよう。(無人の教壇に立ちながら)
私と夫は結婚してから今に至るまで、同じベッドで寝ている。
ちなみにベッドのサイズはセミダブルは幅が120センチ、ダブルは140センチで、セミダブルはダブルと書いているから二人用だと思われがちだが、正しくは1人用らしい。

パートナーと一緒に寝ることに窮屈さを感じているという人は、気持ちの問題ではなく、1人用のベッドにムリヤリ2人で寝ているとからいう物理的問題の可能性がある。

ではうちのベッドはどちらなのかと、わざわざメジャーで計ってみたところ「130センチ」だった。

てめえはどっちだ。
この中途半端、どっちつかず、まるで俺の生き様を見ているようだ、反吐が出る。
こんなベッドに寝ている奴がサクセスするはずがない、今日はもう店じまいだ、酒を持て!
貴様!なんだこれは!(女中にストゼロをぶっかけながら)酒と言ったらスパスト(12%)に決まってんだろ!

このようにベッド選びに失敗すると生活や人格が破綻してしまうので、この春、パートナーと新生活を始めるという人はちゃんとベッドのサイズを確認してから買った方が良い。ちなみに家に入らないサイズのベッドもダメだ。

私の両親は私が物心ついた時から別の布団で寝ていたので、大人が一緒の布団で寝るという文化自体に馴染みがなかったのだが、結婚する際、自然に二人用ベッドを買う流れになったので「やっぱり夫婦は一緒に寝るものなのか」と思った。

その後、子どもが生まれるなどして就寝形態が変わり自然と別々に寝るようになる夫婦もいるだろうが、そのまま一緒に寝続ける夫婦も少なくはないようだ。
うちも子どもはいないので、このままいけば私が寝グソをするようになるまで一緒に寝ることになるだろう。