夫と同じ物を食べるようになって
そうした生活の中で分かったことは「おかずが減る」ということだ。夫用に作っていたおかずを私が食うことにより、おかずを次の日の弁当や、次回の夕食にまで持ち越すというウルテクが使えなくなった。
それどころかおかずの出来が良い時は「夫が帰って来る前に食いつくす」というハプニングさえ起きてしまう。
あと「米が減る」。最近毎日米を炊いているような気がしてならない。
ちなみに「おかず」というものは、肉と数種の野菜で構成された物である。それに引き換えペペロソチーノに必要なものはレトルトのペペロソチーノソースだけだ。そしてパスタも米より安い。
つまりペペロソチーノ生活の方がコスパが断然良かった、ということになる。
ではペペロソの代わりに米とおかずを食べることにより、健康面で改善がみられたかというと「大差なし」だ。
つまり我が家の食卓事情は、私が無職になることにより見事改悪されたということになる。
ただ、私がパスタを毎日ゆでることにより炭水化物汁まみれになるレンジを掃除していたのは夫なので、夫にとっては改善に違いないと踏んでいる。
ちなみに夫用の夕食が、無職になることによって何か変わったかというと、若干使う野菜の種類が増えたり惣菜を使う頻度は減ったが、未だにクックドウ的なものも利用している。
だが、夫から「お前無職なんだからもっとこうしろ」的なことは今のところ言われていない。
私が兼業作家時代、狂を発さなかったのは、友達がいなかったこと、ペペロソチーノそして、「夫が何も言わなかった」ことだと思う。
別に何か具体的に協力してくれたわけではないが、本当にこの正気ではない兼業作家生活に「何も言わず、自分のことは自分でやってくれた」のである。何か言ったとすれば「臭い」か「トイレをもっとキレイに使え」ぐらいだが、それは仕事は関係なく私の人間性の問題だ。
逆に、夫に一言「忙しくてもクックドゥ的なものを使うな」言われていたら、狂を発してペペロソの代わりに毎日自分の毛とか食っていたと思う。