リスクの許容度は人それぞれ

意識したほうがいいことは、リスクの許容度は人それぞれということです。
ほんの些細なことでも危険がありそうなら全部避けようとする人。ちょっとぐらいの危険なら、それに見合う利益を得るために飛び越えちゃってもいい人。
リスク許容度はもっぱらお金を投資するときに使われる概念ですが、日常生活に当てはめても有効です。意識してみると、他人は自分とリスクの感覚が全然違うんですよね。

分かりやすいのだと、子どもから目を離しても気にならない人がいれば、ずっと目をかけていないと不安な人もいます。
配偶者もリスク感覚が違う可能性があります。そんなにリスクが気にならない人に「こんなニュースがあったから、あの会社の自動車に乗るのは止めよう!」と一方的に言っても通じませんし、揉めます。
配偶者と揉めない方法はこれまで何度も書いてきましたけど、基本は、相手がどういうスタンスかを知り、自分のスタンスを伝え、摺り合わせをすることです。

どんな食べ物が好きか、何にお金を使いたいか、何を信じているかと同様に、リスクに対する姿勢も配偶者は違う可能性があります。
我が家では、パートナーがニュースに興味が無いのと同様に、ニュースを聞いてアクションを取ることもあまりしません。納豆が健康にいいと聞いてスーパーにダッシュするタイプではない(笑)。
私はそれが悪いことだと思っていないので、パートナーに私が考えるニュースの解釈と、我が家で取ったほうがいいアクションプランを提示します。

パートナーが納得したら、夫婦のアクションとして実行します。例えば、トイレットペーパーを買い足すとか、水の備蓄をするとかですね。
何でもそうですが、自分の意見を押し付けず、相手の意見を尊重していれば、揉めることは減ります。

Text/斗比主閲子
※2017年4月26日に「TOFUFU」で掲載しました。