見栄で結婚生活を続けるのは幸せか?

前置きが長くなりました。

何しろ、結婚式をした事実で離婚が免れているとしたら、相手はまだしも、自分の心は相手から離れていたり、これ以上結婚生活を続けていけないと本心があると思います。。

「友達から笑われる」「親戚に顔向けできない」という考えが抑止力になって離婚をしないというのは、不自然ではないんです。でも、この考えに引きずられているとしたら、ちょっと冷静に考えてもいいんじゃないかと思うわけです。

友達や親戚の中には「自分が祝福したんだから離婚してほしくない!」と思う人はいるかもですが、実は少数派なんですよね。今時は離婚も珍しくないですから、「へー、離婚したんだー。お疲れ様でしたー」ぐらいの反応のほうが私の観測範囲では多いです。

そもそもで言えば、結婚式に参加する友達や親戚も、結婚する二人の今後の幸せを願って結婚式に参加しています。夫婦が結婚後に不仲になり、それが原因で不幸だと感じているとした場合に、「自分たちのためにも結婚生活を続けてほしい」なんて思うことはまずないわけです。思っていたらヤバい。

大切なのは自分が幸せだと思えるかどうか

「大人になったら自活して、結婚して、子どもを持って、家を買って……」というのはよくある人生のモデルとして語られます。このモデルの通りに人生を歩むことが幸せだという考えは根強くありますが、実際はそんなことはないですよね。
離婚している人はたくさんいるし、自身の判断で子どもを持たない人もいるし、子どもを持てない人もいます。

周りを見回してみて頂くと分かる通り、実際は典型的なモデル通り生きている人というのは必ずしも多くないし、そうでなくても幸せな人はいます。

見栄だけで結婚生活を続けていると感じているなら、「自分にとって何が幸せか」を今一度考えてみるのはありだと私は思います。

Text/斗比主閲子

初出:2017.12.06