セレブたちの恋愛遍歴 第2回:『運命のパートナーを見つけたジェーン・バーキン』

第2回:『運命のパートナーを見つけたジェーン・バーキン』

 ジェーン・バーキンはイギリス・ロンドンに1964年に生まれました。舞台女優の母を持ち、17歳でグレアム・グリーンの戯曲『彫像』に出演しデビュー。次の年には、『ナック』で映画に進出し、同作品は翌年カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞したのです。その頃、ジェーンは『007/ジェームズ・ボンド』などの映画音楽を手がけるジョン・バリーと出会い、18歳で1度目の結婚。後に写真家として活躍する、娘ケイト・バリーを出産しました。ジェーンは子供が欲しくて欲しくて仕方なく、出産した後にやっと自分らしい人生がはじまったことを感じたそう。

セルジュ・ゲンズブールとの最悪な出会い

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 ところが、結婚生活は3年で終わりを告げ、21歳のジェーンはケイトとともに両親の元へ戻ります。その後、知人のすすめで映画『スローガン』のオーディションのためにフランスへ訪れることに。このオーディションが運命のパートナー、セルジュ・ゲンズブールとの出会いになります。すでにその頃大スターだったセルジュでしたが、彼はジェーンに対して「フランス語もしゃべれないじゃないか。もし俺が英語を話せばければロンドンでオーディションを受けることはないね」と厳しくあたります。彼にとって、相手役が無名のイギリス人小娘だったのは、プライドが深く傷つく出来事だったそう。その後も彼は、わざとセリフを曖昧に発音したりと、ジェーンにとっても最初の出会いは最悪なものだったのだとか。

恋のキューピッドは映画監督

 その後、見事ジェーンはセルジュの相手役に抜擢され、彼女は娘ケイトといっしょにフランスに移り住むことに。しかし、撮影がはじまっても、ふたりの雰囲気は険悪。気をきかせた監督は二人きりの時間を作り、デートをしてもらうことにしたのです。その際に、ジェーンは実は不器用でシャイ、そして内気なセルジュの性格を知って、なんだか彼のことが気になってしまうのです。そのまま撮影が進むにつれ、ふたりの距離はどんどん縮まり、最終的には見事カップルとなりました! ふたりは共演を重ね、ついにはジェーンにとって二人目の娘シャルロット・ゲンズブールが生まれるのです。

元彼女バルドーとのラブソングを歌う!?

 セルジュの元彼女はなんとブリジット・バルドー。彼はバルドーに、デュエット曲『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』という曲をプレゼントし、なんとそれは彼女とのSEXを描写した曲なのです。しかし、ジェーンはその曲を聴いて以来、ずっと自分が歌いたいと感じていたのだとか。その後、75年にセルジュは初監督作である映画『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』をジェーン主演にして発表した後、彼女はついに『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』を歌うことになります。後にジェーンは「あの歌は私のためにあったのよ。他の金髪女性にあの歌を渡されるのは嫌だったから」と語りました。元彼女との曲を歌うのは、どんな気持ちだったのでしょう。素直で常に自然体な彼女ならではのエピソードといえるのではないでしょうか。

セルジュという大きな存在

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 寄り添いあう姿が美しい絵となり、伝説のカップルとまで言われたふたりでしたが、後にセルジュの酒乱とDVにより、離婚。彼は彼女を愛ゆえに思い通りにしようとしてしまったのです。その後、ジェーンは、映画監督ジャック・ドワイヨンと結婚し、セルジュもどことなくジェーンの面影を持つモデル、バンブーと結婚。しかし、セルジュは89年ごろ体調を崩し、91年に心臓発作で亡くなります。その同年、ジェーンは十年続いていたジャックとの関係を終わりにするのです。彼女はセルジュの死に、大きなショックを受け、一時期は歌うことをやめたほど。しかし、その後は現在のとおり、ジェーンは彼の歌を歌い続けています。ジェーンにとって、セルジュの存在は本当に大きなものだったのでしょう。 常にデニム・籐のバッグという自然なスタイルを貫き、人を深く愛した彼女。彼女のような運命の恋を、一生に一度は体験してみたいものですね。

Text/AM編集部

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