こやま淳子さんの「強さ」

さらに私がギョーテンしたのが、2019年8月、津田大介氏が芸術監督を務めた「あいちトリエンナーレ」を一緒に見に行くために名古屋に行った際のことだ。その前日の夕食時間を津田氏と私の大学同級生のメ~テレ社員(編成のエライ人)らとともに過ごした。ここには同社女性アナウンサーもいたが、たまたま彼女の母校の学園祭で私が講演をしたときに観に来てくれ、「実は私の上司は中川さんの同級生です」と言うので「じゃあ、今度名古屋で皆で飲みましょう」となったのだ。

このときの印象が良かったのか、後に私の同級生がメ~テレの番組『ドデスカ!』のブランディングをこやまさんに依頼したのである! たかだか2時間半ほどの時間だったのだが、この場で仕事を決めてしまった……。

恐るべき、である。そしてこやまさんは好き放題に色々旅行をし、食べたいものを食べまくっては人生を謳歌し、さまざまな組織から「先生!」「ぜひともお願いします!」とオファーが殺到している。こうした姿をこの10年ほど見ているが、彼女の強さの一部は以下に集約されるのでは。

【1】自分の能力が発揮される場所には顔を出す
【2】いちいち無駄な枝葉末節的思想を持たない。ただし「女性の権利は大事」といった大本は曲げない
【3】興味を持ったものについては迷うことなく取り組んだり、「行きます!」と返事をして行動する
【4】誰に対しても敬語で接する
【5】悪口を言わない
【6】無茶ぶりをする人や、素っ頓狂なことを言う人がいても動じず「対処します」と言える

他にも色々あるが、多分、こやまさんは多くの女性にとってロールモデルになれる存在だと思う。それはオレがこの10年間で確信したことである。