それでは、学生時代のクソみたいな男女の出会いはさておき、アラサー女性が出会える場所を列挙しましょう。以前「知り合いが連れていってくれるバーに行け」という提案をしましたが、それ以外です。

東京にいる場合、本を出したとか、ネット番組に出たとか、株で一山当てた、みたいな人がいるパーティーが時々あるんですよ。そんな会場には必ず「オレなんかがいていいのかな……」みたいな卑屈な男が10人はいます。そいつは案外いいヤツです。そいつに「なんかつまんないんで2人でバックレませんか？」と誘う。この人はかなりまともな仕事人のはずなので、悪い“物件”ではない可能性大です。

「なんでこんないい人が……」といった男が結婚できていない場合というのは数多いです。女友達がそんなヤツを知っていたら案外チャンスです。その友達は既婚だったり彼氏がいたりするから余裕がある。仲の良い友人に「アンタが付き合ってもいいかも、と思ったけど何か足りなかった男との会食を開いてよ」と言ったら案外いい男が出てくるかもしれません。

正直、これについては私は5人ぐらいは平気で紹介できます。私はもうすぐ47歳になりますが、まぁ～、20代後半～30代後半の本当にいいヤツでカネも稼ぐし、性格もいい男をたくさん知っています。こいつらも「彼女がほしいんです～！」と泣きついてきます。だから私も彼らにいい女性を紹介したいのですが、いかんせん私が会う女性はモテる方ばかりなので、「余計な男を紹介してもな……」的になってしまい、紹介できません。

というわけで、こうした人々は自らあなたに人を紹介することはありません。となれば、顔の広そうな人に「いい男紹介して！」と言ってしまった方がいい。そのときに重要なのが、「私は会合の場が好きです」ということを普段からそういった人物に言っておくことです。また、趣味も言っておいた方がいい。

以前、私の知り合いのお笑い芸人が突然大阪から上京することになりました。「今日行きます！」と言い、「東京の面白そうな人を集めておいてください！」と言われました。そこで「お笑いが好きな人っていたかな……」と自分の知り合いリストをたぐり、その人々に電話をしたところ、1人目は断られましたが2人目の女性が「あっ、今日空いてますよ♪」となり、そのまま東京・高円寺の寿司屋へ。

芸人は先輩芸人と後輩芸人を呼んでくれていたのですが、最後は皆で記念撮影をするほど打ち解けました。それから半年、このとき呼んだ女性から「実は……。結婚することになりました」と言われました。

「えっ？　誰とですか？」

「中川さんの会ったことある人です」

「いやぁ、そんなこと言ってもわからないよ」

「この前の夏、寿司屋に一緒に行きましたよね」

「えっ？　もしかして○○？（幹事の芸人）」

「違います。あのときいた先輩の××さんです」

なんと、お笑いが好きな彼女は、芸人○○が連れてきた先輩芸人とその日のうちに連絡先交換をしたりして、交際をしていたのです！　そして、2週間前、彼女と打ち合わせで久々に会ったら「中川さん、私、5月から産休に入ります」と言われ、着実に幸せな人生を歩んでいるようです。

この経験を経て、「知り合いが多いヤツに自分の趣味は言っておけ。さすれば良縁があるかもしれないよ」と思いました。

Text／中川淳一郎