いまだかつて描かれなかった“恋愛映画のその後”とは?『恋愛の温度』

 付き合い始めの頃は別れた時のことなんて想像できない。
だからこそ失恋はノウハウってものが用意されていない。未曾有の大災害に遭遇したように右往左往し、相手を傷つけ、そのせいで自分を責める。

 この映画の男女は今日別れる。愛し合っていた分、それがすべて憎しみと悲しみに変わり、感情をぶつけ合う。それも全部、好きって証拠。その感情がやがて二人を繋ぎ、物語を動かす。
しかし、彼らには免れない事実がある。

「別れた男女の復縁率は82%。そのうち、上手くいくカップルはわずか3%」
二人はこのデータを乗り越えられるのか?

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 ラブコメディながらもきちんと「これって私のこと?」と錯覚し、心をヒリヒリさせる。
あらゆるシーンで観る者に共感を与えてくれるのは、本作で第16回上海国際映画祭の最優秀作品賞を受賞した新人ノ・ドク監督。破局したカップルの顛末をインタビュー形式で見せ、お互いの心情を分かりやすく追っていきます。

 出演は、『恋は命がけ』のイ・ミンギ、『火車 HELPLESS』のキム・ミニ。この二人が別れた直後のカップルを演じ、ロマンチックを一度全部取っ払ってから始まる“恋愛映画のその後”を描いた全く新しいラブストーリーに仕上がっています。

愛は憎しみに変わるのか?それとも…

 【簡単なあらすじ】
 同じ銀行で働くドンヒ(イ・ミンギ)とヨン(キム・ミニ)は付き合って3年のカップル。周囲に内緒で社内恋愛をしていたが、今日破局。二人は互いに相手の大切にしていたものを壊したり、ストーカーまがいの行動に出たりと、相手への執着に余念がない。
愛情がすべて憎みに変わったかと思いきや、互いのことを心のどこかで思いやる二人。やがて本心に気づいたドンヒとヨンはヨリを戻し、愛し合う日々が再び始まるが……。