「どうして欲しいか」を前向きな提案で

旦那さんのことが好きで、旦那さんとよりよい関係を築きたくて、楽しい結婚生活を送りたいからこそ一生懸命悩んで、やめてほしいことをきちんと相手に伝えているのはとてもいいことだと思います。
でも「やめて」「イヤ」で終わってしまうのではなく、どうして欲しいかまで伝えた方がいいのではないでしょうか。

1つ目の見た目についてもそうです。
「太ってきてイヤだ」「太ったからセックスしたくない」と切り捨ててしまうのではなく、「あなたが自分の見た目を気にしなくなったことで、わたしにドキドキしてほしい・わたしにかっこいい男性だと思われたいという姿勢が見られず、わたしのことを女性として意識していないのではないかと思ってしまう」「決してあなたはそんなつもりないのかもしれないけれど、女性として意識されていないと一度思ってしまうとどうしてもそれがしこりとして残ってしまう」「それにあなたが自分の体を大切にしていないようで、私も悲しい」「だから痩せてほしい」というところまで言わないと、彼はきっとあなたの心の奥までわからないはず。

2つ目のセックスの内容に関しては、特にそれが顕著になります。
「いきなりムードもなく触られてもわたしは苦痛」と突き放すのではなく、「最初は抱きしめてキスから始まってゆっくり進めていってほしい」「勘弁して!ってなるまでは焦らして焦らして焦らしまくって!」「わたしが懇願するまで挿入しないでくれた方が興奮する」と、恥ずかしくても最初のうちは具体的に要望を伝えた方がいいと思います。
これがイヤ! と否定だけしてしまうと男性も萎えてしまうので、「こうしてくれると嬉しい」「こうされた方が気持ちいい」と前向きな伝え方をすることで改善に繋がるのではないでしょうか。

遠距離恋愛から別居婚になり、会えるのは月に一度や二度ということは、一緒に過ごせる時間は他の夫婦に比べると少ないですよね。
恋愛や結婚のかたちは人それぞれで、一緒に過ごす時間が少ないから信頼関係が築けない・悩み事が生まれるというわけではありませんが、顔を見れない・触れ合えない・同じ空気を吸えないぶん、言葉を尽くす必要があります。
だからといって、会えるときは絶対に素敵な時間を過ごさなくてはいけない、絶対にセックスを受け入れなくちゃいけない、と緊張しなくてもいいんですよ。セックスの悩みというのは自分と相手、それぞれの心と体が関わってくるものなので、一朝一夕で解決するものではありません。
どんなに好きな相手でも、セックスをしたい気分になれないときや、理由はわからないけれどどうしてもイヤなときはありますし、簡単にコントロールできるものでもないですからね。

向き合わなくてはいけない問題ですが、追い込まれて余裕がない状態だとどうしても要望を伝えるのが難しくなってしまいますし、間違って伝わってしまうこともあります。
「こうして欲しい」「こういう風にしてくれると嬉しい」というのも、あなたの気持ちが今よりも少しだけ落ち着いて、取り繕わずに言えるようになってからで大丈夫。
それまでは、「ちゃんとあなたにどうしてほしいか自分の中で整理できたら伝えるから、しばらくはセックスをせず過ごしたい」「でもあなたのことが嫌いになったわけでも、あなたとセックスしたくないわけでもない」「わたしの気持ちが落ち着くまで、時間がほしい」という方向に、言葉を尽くしてはいかがでしょうか。

どちらかだけが我慢する、どちらかだけが解決に向けて努力するのではなく、2人で力を合わせて解決の道を探しながら、時に自分へのプレッシャーを軽くするためにうまく立ち回ることも大切です。

—–
この連載では引き続き読者の皆さまからの恋愛相談を募集します。
最後の一歩が踏み出せない方の背中をドーン!と押すため、今にも崖から落ちそうになっている人を腕一本で引き上げるため、誰かに厳しく叱られたい方の左頬をフルスイングで打つため、わたくしポジティブゴリラは日々ゴリラらしく腕力を鍛えてお待ちしております。

Text/ものすごい愛
Banner design/saori・tanaka

※現在、多数のご相談をいただいております。
ものすごい愛さんに順次回答いただく予定ですが、隔週掲載となるためお待たせしまうこと、すべてのご相談に回答できない可能性もございます。
誠に恐れ入りますが、何卒ご容赦くださいませ。(AM編集部)

ものすごい愛さんの初の書籍が4/30発売!

女性が手を広げている画像 「ものすごい愛のものすごい愛し方、ものすごい愛され方」/KADOKAWA

愛する人たちに愛されるために、自分と愛する人を肯定すれば人生はもっと幸せになる!そんなメッセージが込められた本です。