“線”を繋いでいける関係性づくりを

 結婚のことを「ゴールイン」とも言いますが、実際はスタートに過ぎません。
結婚したら思いもよらなかったことがたくさん起こると、大先輩達は口を揃えて言いますよね。

 妊娠や出産、子供の教育方針、お互いの心や体の不調、親の介護問題など、金銭的にも精神的にももっともっとヘビーでデリケートな問題が次から次へと出てきて、その度に価値観を擦り合わせる努力をしなくてはいけなくなります。
これから先、数多の越えなくてはいけないハードルが控えているのですから、「結婚」というスタート地点で躓いている場合ではありません。

 今までお互いが真剣に向き合ってきたのなら、大丈夫。

 たとえ現時点で結婚に対する考え方に相違があったとしても、自分と相手を信じてコミュニケーションを怠らなければ、価値観の擦り合わせはそう難しくないはずです。
結婚して夫婦になるということに限らず、付き合って恋人になるのも、出産して親になるのも、これらはどれも人生のゴールとはいかないまでも一つの節目のように感じてしまいますが、あくまでも新しいスタートをきるための枠組みに過ぎません。

 今まで苦手だと思っていたこと、挑戦してこなかったこと、できないと決めつけていたこと、それらをたった一回頑張ってみるだけで、あなたは今よりも生きやすくなるはずです。

 何よりも大切なのは、“関係をつくる”こと。
“関係をつくる”ということは一朝一夕でできるものではなく、ましてや自分ひとりだけでできるものでもありません。
その瞬間だけの“点”ではなく、これから先何十年も続く可能性のある“線”なのです。
その“線”を途切れることなく、できるだけ長くまっすぐに伸ばし続けるにはどうしたらいいのか。
それは会話だと思います。

「わたしはこう思う」「あなたはどう思うの?」「あなたはそう思うんだね、わたしにはない考え方だな」「あなたのその考え方はいいと思うけど、わたしの考え方はこうだよ」「あなたがこういう行動をするのはどうしてなの?」「あなたのあの行動でわたしはこう感じたよ」

 自分の気持ちを伝え、相手の気持ちを聞き、教えてくれた相手の気持ちに対してまた自分の気持ちを伝える、その繰り返しです。
ただそれだけ、なにも難しいことではありません。

 恐れず、怠らず、決めつけず、関係をつくりたい人と、関係をつくるための会話をしてほしいと思います。

—–
 この連載では引き続き読者の皆さまからの恋愛相談を募集します。
最後の一歩が踏み出せない方の背中をドーン!と押すため、今にも崖から落ちそうになっている人を腕一本で引き上げるため、誰かに厳しく叱られたい方の左頬をフルスイングで打つため、わたくしポジティブゴリラは日々ゴリラらしく腕力を鍛えてお待ちしております。

Text/ものすごい愛
Banner design/saori・tanaka

※現在、多数のご相談をいただいております。
ものすごい愛さんに順次回答いただく予定ですが、隔週掲載となるためお待たせしまうこと、すべてのご相談に回答できない可能性もございます。
誠に恐れ入りますが、何卒ご容赦くださいませ。(AM編集部)

次回は<好きな人は、大切な男友達。この想い、伝えたらどうなる?/ものすごい愛>です。
大切だからこそ、この関係が壊れるのが怖い。男友達に恋した想いを伝えるべきか悩む読者の相談に、ものすごい愛さんが答えます。「友達同士と恋人同士では、見える景色はまるで違う」、と話す愛さん。その意味は…?