本当に尊敬し、愛し、信頼していた?
私が気になったのはあなたの別れ方です。あなたは文章中で彼を尊敬し、愛し、信頼していたとありますが、たとえ本性を知って恐ろしくなったとしても、別れ方が尊敬し、愛し、信頼していた人に対するやり方に思えませんでした。
退職代行は私もありだと思うんです。ですが、あなたは3年愛して結婚まで考えていた彼との別れを彼の親に代行で頼みました。私が湿っぽいのかもしれませんが、随分とドライな対応だなと思いました。
たしかに彼の裏の顔は酷いものでした。でも彼を好きだったらどうして彼がそういう風になったのか、どうして男友達と破廉恥な行動をしつつも、あなたには愛情を注いだのか、などいろいろ考えることはあると思うのです。
本気で好きだった彼がダークサイドに落ちていたのなら、なぜ落ちたのか私だったら知りたいと思います。
あなたは被害者?
相談文を読むと、あなたはまるで「自分が被害者」という意識のように思えました。もちろん彼の愚行を知ってあなたはショックを受けたので被害者ではあるのですが、恋愛って共犯的なことがあると思うんです。あなたの文章からはそういった気持ちがあまり伝わってきませんでした。
そうするとあなたには失礼かもしれませんが、やはり彼のことを愛しても、尊敬しても、信頼してもいなかったのではありませんか?
今までの恋愛も恋愛ごっこだったのではないかと検証してみてください。お客様のような意識の恋愛だったから「酷いことをされたら、はい、それまで。もうこのお店には二度と行かない」という感覚で彼と別れたのではありませんか?
同棲も結婚もリアルを共有していくことになるのですから、知りたくない、触れたくない情報にも触れ合ってしまうものです。彼もどこかであなたにいい加減気付いてほしいと思ったからパスコードを教えたのではないでしょうか。
人を深く知ることを恐れないで
人間不信になるよりも前に、あなたは今まで人間の表面的なところにしか触れてこなかったのではないかと自分を省みてください。
人は知れば知るほど不条理で不可解な生き物です。人を深く知ることは面倒臭いことかもしれません。でも面倒くさいからこそ人は愛おしいものだと私は思うのです。25歳とまだお若い時に良いご経験をされたと思います。人を深く知ることを恐れないで、これからも沢山好きな人ができるといいですね。
TEXT/肉乃小路ニクヨ
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