「僕がいないと生きていけない女の子」は彼にとってのヒロインになるか?

「A子は僕がいなくても生きていける。でもB子は、僕がいなくちゃ生きていけないんだよ」

男の口からこのセリフが出たとき、A子の敗北はほぼ確実である。
自立した君はひとりでどうぞ。僕はこの子を守っていくのでさようなら……という伝統芸だけど、最近は事情が違うみたいだ。

知人男性の結婚が決まり、久しぶりに皆で会うことになった。わたしはてっきり、同棲していた彼女にプロポーズしたものと思っていたのだけれど、婚約者は別の女性らしい。
婚約者となった彼女と出会ってすぐに元彼女との同棲を解消、1年以内にゴールイン。それ自体は別に珍しくない。わたしが驚いたのは、彼が婚約者を選んだ理由だ。

「だってあの子は、僕がいないと生きていけないから」。
それだけ聞くと、「はいはい。結局みんな、か弱い女が好きだよな〜〜〜〜」という感想になるが、今回「僕がいないと生きていけない」と評されたのは、婚約者ではなくフラれた元カノの方だった。

「僕がいないと」は誇りか重荷か

海辺を女性が歩く画像 Polina Sirotina

わたしが「『僕がいないと生きていけない』彼女をフッて大丈夫ですか?」と尋ねると、彼は苦笑いをして「大丈夫、次の男をすぐ見つけるよ」と言った。「正確には『僕がいないと』じゃなくて、『誰かがいないと』だから」とも。婚約者は彼と同じくらい稼ぐバリキャリで、仕事関係で出会ったらしい。

「この子は僕がいないと…(中略)…君はひとりで大丈夫でしょう? 別れよう」みたいな話を見聞きするたび、「いや、その子もあなたがいなくても大丈夫だから」とシラけた気持ちになったものだが、逆の話を聞いたら聞いたで「お、おう」だった。元彼女の顔を知っていたからかもしれない。

自分がいないと生きていけない女をフッて、自分がいなくても生きていける女を選んだ理由を、「だって重いじゃん。人生の責任を負わされるのは」と彼は答えた。そのまま話題は婚約者とのなれそめに移り、ひやかしと祝福が飛び交った。
わたしとしてはもう少し、元彼女の重さについて聞いてみたかったのだけど、チャンスはないまま解散になった。