「ヨガは天職!」
自分に言い聞かせ彼女は先へ先へ行く

 そんな自己変革中のルカちゃん。自分を変えてくれたヨガに必死に取り組み、3ヶ所のスタジオでレッスンを持ち飛び回っている。この歳で、インストラクターとして生計を立てている人は珍しい。

舘そらみヨガインストラクターインタビュー

始めたことに大きなきっかけなんてないけれど、それが大きな影響を与えてくれることってあると思うんだよね

としみじみルカちゃんは言った。
そう、別に深い意味があって始めたわけじゃない、でも、取り組むことで変わってきた自分を感じている。そしてルカちゃんはきっと、変わった自分が好きなんだ。

「私ね、ヨガで有名になる気がするの。メディアにも出ると思うし、ヨガ界のマスコット的存在になると思う。成功する気しかしないんだよね!」

 そんなアホみたいに前向きな言葉も、言い換えるときっとこう。 そうやって言うことで、自分をそっちへ向けていく。ついつい悩みがちで、ついつい男に踊らされそうで、そんな自分を変えるための彼女の前向きワード。

「私さ、出来ないこと何もないんだよね。本当になんでも出来ちゃうんだもん」

 そう続けた。そうやって言い聞かせ、先へ先へ行く。

「一生ヨガインストラクターは続けたいし、20代のうちに自分のスタジオも持ちたい。きっとヨガインストラクターが、天職なんだと思う」

舘そらみヨガインストラクターインタビュー

 ルカちゃん、23歳。今後どうなるかは全くわからない。なんとなく始めたヨガだもの、急に飽きる時もくるかもしれない。
それに、「ポジティブでいなきゃ!」という呪縛みたいな明るさは、もしかしたら「ちょっと頑張りすぎた!」となることもあるかもしれない。
でもまだルカちゃんは、自分変革の真っ最中。トライアンドエラーの繰り返しだ。
毎日毎日少しずつ理想の自分に近づこうと葛藤し、「幸せだ幸せだ」と笑う姿は、とても人間的に映った。

「今日が一番最高の日だし、明日は絶対今日より最高に決まってる。日々、最高を更新中!」

 と笑う彼女は、そう言うことで明日を気持ち良く生きようと頑張っている。

「ママのことも、最近好きなんだよね」

 と少し寂しげに、でも誇らしげに、微笑んだ。

 「12人のイナセなわたしたち」第2回。
人より少し早めに人生に本気になった「わたしたち」は、明日を楽しく生きれるように、無様なほどに葛藤していた。
まだ若いんだもの、葛藤すればいいじゃない。てか、葛藤した方がいいのかもね。
てか、今葛藤しないと。やばいかもね。

 全然予測がつかないこちらの連載、まだまだ続きます。どれくらい頑張ってあなたは生きたいですか?

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次回は<「なんか仕事ないですかね?」お金稼ぎに執着する24歳ダンス講師が奮い立つ理由>です。
「私にとって最高の暇つぶし」を仕事にしてしまった24歳のゆかりちゃん。好きなことを仕事にするのはこの世界でそんなに簡単じゃない。でも彼女の目標は「もっとお金を稼ぐ」こと。脚本家の舘そらみが本気なやつらにインタビューする本企画、今回はダンスインストラクターゆかりちゃんに迫ります。