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  • 2017.03.20

もう恋愛とか結婚すべてを諦めたい…捨てられる恋愛しかしたことがない23歳女性の話

重い女、ヤリマン、なんか性格が合わない、身体の相性が悪すぎる。付き合っていたはずの恋人と別れることになる理由はいつもさまざまですが、振ったり振られたりの比率はそれぞれ半々ぐらいだったりするものではないでしょうか。「私はいつも捨てられる」そんな悩みを抱えるうら若い乙女はいったいどうすれば?

フォロワーに心療内科受診を勧められる

海坂侑 恋愛相談 悩み 解決 しない あきらめ 恋愛

 聡明で麗しいAM読者の皆さま、相談者さま、こんにちは。
先日ツイッターで見ず知らずのフォロワーさんから「飲酒もツイッターもやめて心療内科に行った方がいいと思う」と心配していただきました、海坂侑です。うるせえよ。

 実は、私とは違いライフステージを順調にクリアしていくイトコの結婚式が今夏、執り行われることになりました。皆さんお祝いのお言葉ありがとうございます! 結婚祝いはぜひコチラへ…とほしい物リストのリンクを貼りたいところですが、AM編集部にシメられそうなので遠慮することにします。

 もちろん非常にめでたいことで、久しぶりの慶事に親戚内は早くもお祭りムードです。私も喜んで参席するにあたり、華やかに振袖を着ていいものか慎ましく訪問着にとどめておくべきか、悩むような年齢になったという事実を思いがけず突き付けられ、能面のような表情になりました。

 “結婚だけがオンナの幸せじゃない”とはこの多様化社会でしばしば耳にする言葉です。でも、正直どれも同じに見える純白のウェディングドレスを何着も試着してはアレコレ悩む新婦の姿を眺めていると、これぞまさしく幸福のカタチだなあ… と、迫りくる実感に押しつぶされそうになります。

 とはいえ、幸せを見事に掴んだ花嫁さんを前にぺチャンコになってもいられません。気を取り直して今回も、“絶対に解決しない”お悩み相談室を開設します。 春らしく軽快にまいりましょー!

最後に必ず捨てられる

 私は23年間生きてきた中で恋愛はしたことがありますが、最終的に必ず捨てられます。どんなに好きだとか愛してると言ってくれた男も最後には、やっぱりお前には俺じゃないと離れていきます。
もう海坂さんのように結婚や恋人やキラキラした未来を諦めようと思っていたのですが、少し前にまた恋をしてしまいました。その相手は私と付き合ってはくれません。体だけの関係で遊ばれていると自分でもわかっています。すでに2回ほど、君のためにももうこの関係はやめようと彼に言われました。でも諦めきれず、毎回泣いてすがり、ズルズルと一年近く今の関係を続けています。そこまでしているのだから、期待なんてしたらいけないとわかってるんですが、どこか頭の片隅でその人との未来を考えてしまう自分がいます。
情けないし、友だちにも相談できず、彼も私に呆れています。どうしたら海坂さんのように全てを諦められますか。(りりさん/23歳/女性)

諦めたって楽になれるわけじゃない

 春らしく軽快にまいるどころではありませんでした。ちょっとなんなの…メチャクチャ重い。
特に最後の1文がシビレますね。

 『どうしたら海坂さんのように全てを諦められますか』

 エッ。
どうしたら…? どうしたらいいんでしょうね…? ていうか逆にどうしたらこんな若い盛りの女の子が全てを諦めたくなる境地に達してしまうんですか?

 失恋しまくり負けまくり泣きまくり、まさに“不幸のプロ”を自認する私は確かに、恋愛の成功ノウハウやテクニックをお教えすることはできませんと初回に書かせていただきました。
でも残念ながら、全てを諦めるためのノウハウやテクニックだって、お答えすることはできません。
だって、諦めるということは実際のところ、悩みから解放されるラクな道では決してないからです。

 たとえ諦めたつもりでも、好きな人と一緒にいたい気持ちはそう簡単にはなくなりません。愛したいし、愛されたい。ケンカしたら傷つくし、フラれたら立ち直れないほど落ち込みます。それが人間の自然な営みに他ならないからです。
その上、絶えず不安が付きまといます。これで本当によかったのかな。ずっと寂しいままで生きていくことができるかな。周りの人々の幸せを、自分が愛した男の幸せを、心から祝ってあげられるのかな。
結局、人と関わりたい、人を愛したいという気持ちが丸ごと消え去ってしまわない限り、悟りを開いたかのような穏やかな気持ちでいられることはないのです。

 りりさんはそれでもなお、「全てを諦めてしまいたい」と思いますか?

 私は確かに「幸せにならなくていい」「結婚も諦めた」と言っています。
それは紛うことのない本心です。家族にも顔向けできないけれど私は人並みに結婚ができるような人間では到底ないし、愛する人とともに幸せに向かって歩んでいけるビジョンだって、これっぽっちも持てません。だから確かに、“諦めた”ことになるでしょう。

 もしかすると、私の考え方がりりさんには、潔いように見えてしまうのかもしれません。だとしたら申し訳ないことです。だって私は人並みの幸せを、諦めたくて諦めたわけではないからです。諦めるしかないから、諦めたのです。

 幸せになるためには悩んだり失敗を乗り越えたりしなければならない。つまり努力しなければなりません。ですが私にはそれが、みんなが頑張れるはずの努力が、どうしたってできませんでした。
そこである人に言われた言葉が、スッと腑に落ちたのです。

「将来を見据えた恋愛や結婚を本当に幸福だと思うのなら、叶える努力をしてるはずだよ。努力できないのは侑ちゃんが怠惰だとかダメだからじゃなく、本当は望んでいないからだよ。幸福だと思うことに人は、努力できるんだよ」

 私にとって、愛する人とともに歩む未来がなぜ“幸福”でないのかは正直なところ、分かりません。でもずっと幸せになれないまま、追い求めることすら苦痛な「幸福」のために苦しむくらいならもう、諦めるしかないと思いました。ただその代わり自分で努力できることについては、未来や採算なんて見えなくても、たとえどんなにキツくても、真摯に向き合うしかないと腹を決めました。

 幸せを追い求めることも、諦めることも結局おんなじ。
言い換えるとつまり「覚悟を決める」ことなのです。


 りりさんはまだお若くて、恋愛経験もいくつか重ねられる程度には女性として魅力的であることが伺えます。周囲の友人や自分を振り回す好きな人にまで、心配りできる優しさも持ち合わせています。
どうか焦って早々と覚悟を決めてしまおうとしないでください。そして、私のような者を見本にしようとしないでください。りりさんよりちょっと年食ってしまっただけの、情けないお姉さんからのお願いです。

「選んでもらう」という考え方、いい加減やめませんか?

 相談を拝読していて最初に思ったことは、どうして悩みが全部受け身なのかな? という疑問です。
“恋人はみんな最終的に私を捨てる”“愛してくれた男も私から離れていく”“彼にとって私など遊びのつもりです”
こんな風に、どこまでも男性を主語に置いて恋愛を考えてしまうと、そりゃあシンドイに決まっています。自分主体に進んで幸せを追い求めることができないのであれば、ましてや今後歩む道を自分で決断することだって難しいのではないでしょうか。

 では、どうしてりりさんは主体性を持つことができないのでしょう。
これはもう大概ありきたりですが、要は自分に自信がないということが一番大きいのかなと思います。

 女性の場合、10代にもなると早くも“女性的魅力”を求められます。それはつまり若さや容姿やスタイル、あるいは異性に対してはたらかせる愛想や機微、テクニックのことです。若いうちからそれらを磨く弛まぬ努力を強いられるからか、世の中はほんとうに可愛い女の子で溢れているなあと思います。
 ところが、心身の成熟とともに年齢を重ねてくると今度はまったく別のものを求められるようになってきます。それが“人間的魅力”です。一時の遊び相手にするならまるで必要ありませんが、人生を共にするパートナーを選ぶにあたっては思いがけず重視される項目です。

 そしてもっと言うと、女性的魅力はただ女であるというだけで誰しもある程度は備わっているものですが、人間的魅力は生き様や思考、行動、成しえたことなどによって滲み出てくるものです。身に着けるには、実は前者よりも後者の方がずっと難易度が高いのです。

 りりさんはおそらく、女性的魅力は十二分に持っていて、当然自覚しておられることと思います。けれど人間的魅力についてはいかがでしょうか? それがりりさんにあるかないか、実際のところ私にはわかりません。でもりりさんの弱気はもしかすると、ご自身の人間的魅力に対する自信のなさに起因するものかもしれません。

 もし自分に自信を持ちたいと思うなら、恋愛以外の人生のいろいろにまずは目を向けてみるのがイチバンです。仕事でも趣味でもなんでもいいのです。熱中してみる、真剣に向き合い続けてみる、結果を一つでも掴んでみましょう。それは自分の人生を主体的に生きることに他なりません。その努力によって芽生えた自信は、りりさんを今よりもずっと魅力的に見せてくれるはずです。

 至極当たり前のことですが、世の中に男性なんて有象無象、掃いて捨てるほどいます。
 
 りりさんが備え持つ女性的魅力に加えて人間的魅力まで身に着けて、自信を持ってこの世界を見渡せるようになったら、今度は主体的に男性を選べるし、捨てることもできる、あるいは好き勝手に遊ぶことだってできるようになるでしょう。
 自分主体に焦点を合わせていくことで、いくらかは楽な気持ちで生きられるのではないでしょうか。どうか将来のりりさんが魅力的で、自信を兼ね備え、そしてこの上なく幸せでありますよう。

 この連載では、引き続き皆様からの恋愛相談をお待ちしています。
 
“全てを諦めた”私が言うのは可笑しいかもしれないけれど、誰もに幸福を得る権利があり、可能性があり、そして力があるはずだと本心から思います。今それが見えなくっても大丈夫だし、悩んで泣き明かす夜があっても、いつかきっと思い出になります。

 またお会いしましょう!

皆さまからの恋愛相談を募集しています

 どうぞお気軽にコチラから相談をお寄せください。

Text/海坂侑

ライタープロフィール

海坂侑
平成生まれの独身アラサー。都内IT企業を退職し、日々ボンヤリしています。

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