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  • 2017.03.06

彼が欲情しないのは、私が貧乳だからですか?セックスレスに悩む24歳女性の話

海坂侑さんが今回取り上げる悩みは、貧乳がコンプレックスで、彼氏に欲情されていないと感じるとセックスに誘うのが怖く、セックスレスに陥ってしまったことを解決できないというもの。「解決しない恋愛相談」をうたう海坂さんが勧めるのは、まず苦しみと向き合って分析すること。その結果見えてくるのは……?

恋愛もヘタ、相談相手を選ぶのもヘタな愛すべき皆さまへ

海坂侑 恋愛相談
by RondellMelling

 聡明で麗しいAM読者の皆さま、相談者さま、こんにちは。
誰かの最愛の人にもなれず、孤独にもなりきれぬ哀れで醜い、かわいい独身アラサー女性の海坂侑です。誰にも私を救えません。

 前回より、僭越ながら恋愛相談を募集させていただいていますが、日を経るにつれてどんどん不安感が高まっていったのです。

 こんな私に相談に乗ってもらいたい人なんていないのではないか?
“絶対に解決しない”と既に分かっている不毛な企画が、果たして成り立つのか?

 心配な気持ちで毎晩グッスリ眠っていた私ですが、心配すぎて昼間も眠りかねないので思い切ってAM編集者Tさんに伺ってみました。
海坂「あのう…私への恋愛相談ですけれど、ひとつでも届いてますか?」

 すると、驚きの返答をいただいたのです。
Tさん「すごいですよ! 現時点で40通以上の応募が来ています!」

…!?
ええ、待って待って...!

 えーっと皆さん、一旦落ち着いて考えましょうね。普通はもっとお手本にできる人にこそ、相談すべきです。大切な皆さんの人生、今この瞬間も男と大ゲンカの最中で、原稿とLINEへの泣き言を交互にタイピングしているような私に頼ってどうするんですか。

 恋愛がヘタな上に相談相手を選ぶのもヘタでどうするんですか…!

 私は思わずグッときてしまいました。
誰にも私を救えないし、私もまた、誰も救えない。でもそれでいいじゃないか、一緒に恋愛で苦しんでいこうよ! と語りかけたのがこの連載の始まりでした。
お悩みを寄せてくださった方々に、私の体力とメンタルが続く限りお応えしていきたい。決意を新たにしたところで、第1回目のお悩み相談室、開設です。

彼氏が欲情してくれない

 海坂さん、はじめまして。ミアと申します。
わたしには4年ほど付き合っている彼氏がいます。
恋人であり、親友のような存在なので一緒にいて居心地がいいですし、話も合います。
ただ1つ、セックスに関してだけ不安があります。
同棲して3年が経とうとしているのですが、ここ1年近くセックスしていないのです。
わたし自身、そこまで性に積極的な方ではないのですが、良い雰囲気になっていちゃいちゃしても、セックスまで辿り着かないのです。

 わたしは胸が小さく、そこに彼が不満を持っていることも知っています。
それまでは胸のことなど気にしたこともなかったのですが、彼に冗談半分で貧乳なことを指摘されたときには、「わたしにそんな不満があったのか!」という驚きとともに、どうしようもない悲しみがこみ上げてきました。

「わたしに欲情しなくなった彼」を前にすると、こちらからセックスに誘うなんて怖くてできません。
セックスを拒まれることが、こんなに悲しいなんて知りませんでした。

 ここまでセックスレス期間が長くなると、彼に浮気相手がいるのではないかという不安もありますが、仕事の忙しさにかまけて、あまり考えないようにしています。
とりとめのない文章でごめんなさい。なにか海坂さんにアドバイスをもらえたら嬉しいです。
よろしくお願いします。(ミアさん/24歳/女性)

苦しみの優先順位をつけよう

 もともとAM編集部さんからいただいた依頼では「なるべく性的でないテーマで連載してください」と念を押されていたにも関わらず、初回からセックスの話が来ました。どういうことだよ。

 それはさて置き、ミアさん、とても悲しい気持ちが伝わります。いろんな不安が胸をよぎるけれど、優しさゆえに本音を彼にぶちまけることもできない。私にはない奥ゆかしさを持った、慈愛深い女性なのだろうと思います。

 しかし私がウーンと首をひねるのは、ミアさん自身がこのつらさの原因と感じられていることが何なのか、ミアさん自身がどうしたいのかが整理されていない点です。

 苦しみと向き合う(解決するではない)プロを自負している私がオススメする対処法は、まず分析すること。アーンなんかコレつらい…と漠然と大きな悲しみに囚われたときは“いったい何がどうだから悲しいのか”を解明するのがまず一歩です。

 ミアさんの場合、最大の問題は言わずもがな「彼氏とセックスレス状態であること」です。けれども、その理由をさまざま推測されている様子からも分かるように、複数の不安を一緒くたにして悩まれている印象を受けます。

・自分の身体に自信が持てない
・浮気されているかもしれないという疑い
・彼の本心が分からない
・結婚適齢期の今、彼との将来が不明確

 ざっと挙げてみましたが少なくとも、ミアさんの悩みにはこれらの不安が内包されているように読み取れます。不安要素をひとつずつ並べると、どれがイチバンつらくて、どれを解消すると少しはラクになれるのかが考えられるようになります。
優先順位がつきさえすれば次に取るべきアクションや、自分が望む方向への見通しが立ちます。

 ミアさんは何よりも自分の女性的魅力の薄さに不安を抱いており、セックスレスの大きな原因と認識しているようです。でも身体コンプレックスなんて正直、適当な男性に連絡を取って適当な夜をひと晩過ごせば解消する不安だとは思いませんか。自分の不安がまったくの杞憂で、十分な女性的魅力が自分にもあるということがわかるはずです。

 だけどおそらく貞淑なミアさんは“そんな不道徳をはたらいてまで自分の魅力を確かめなくていい”と思われるのではないでしょうか。だとすると、分かりやすい身体コンプレックスという問題を盾にして見て見ぬフリをしているもっと重要な不安が他にあるのではないか? という推察も、できるようになるわけです。

 ちなみに私の場合は、相手の動向や意図が見えないことに何よりもストレスを感じます。もし私がミアさんの立場だったら、セックスしてくれない理由を納得いくまで問い詰めるし、、浮気の有無を地の果てまで追いかけてでも明らかにしてしまうでしょう。

 もちろん、それでは幸せな展開はあまり望めません。それどころか自分自身は深く傷つき、大切にしてきた二人のこれまでの日々が台無しになる可能性もあります。経験上、実際ほとんどそうでした。
それでも私がそうせざるを得ないのは、自分の中に蓄積する疑念を明らかにして知的好奇心を満たすことこそ、私にとって何よりの安心だからです。
“幸せな未来”を追いかけないことで得られる心の安寧も、時にはあるのです。

 私は相手に不安を抱いたまま一緒にい続けるよりも、たとえひとりぼっちになったとしても物事の真相を知る方が納得感を得られて穏やかでいられるのです。

 だからまずは、自分が抱える苦しみの優先順位を考えてみることをおすすめします。

 ミアさんが考えて考えて悩みぬいた末に、彼と一緒にいるために努力や我慢をすると決めたのなら、それもまた素晴らしいことです。自分の覚悟を決めることでさまざまな選択がしやすくなると思います。

ぶっちゃけうらやましい

 私、恋人と年単位で付き合えた経験がほとんどないんです。だいたい数カ月、長くても1年ほどで愛想を尽かされてしまいます。ですから正直、愛する人と4年も一緒にいられている時点で、ミアさんが羨ましくてたまりません。

 しかも…セックスしなくていいんでしょ?

 何を隠そう、私は男性と安定した恋愛関係になると、性交渉にまるで興味がなくなってしまう性質なのです。
好きって言ってくれたってことは、付き合ってくれたってことは、彼は私そのものを受け入れてくれたんだ! もう女性性を駆使して攻略しようと頑張らなくていいんだ! と安心してしまうからです。
まあでも安心しきった結果、セックスレスになってフラれた経験が2回ほどあるので、全然参考にはならないんですけどね…。

 セックスしていなくても恋人として一緒にいられるのは、それは彼がミアさんの人間的魅力をちゃんと理解して惹かれているからだと、今日もボロボロの女性性で戦わなければならない私は思います。
それはふたりの前に立ちふさがるどんな障壁をも超えていける幸福ではないでしょうか。

「恋人であり、親友のような存在」?
「一緒にいて居心地がいいですし、話も合います」?

…エッ? 自慢ですか? 恋愛相談の形を模したマウンティングですか? ヤダー!
と、寂しい女がかましがちな最悪な反応をグッと堪えて、今回はおしまいです。
どうぞミアさんが安らかな気持ちで、自分の心と愛する彼に向き合っていくことができますように。

 この連載では、引き続き皆様からの恋愛相談をお待ちしています。
どん底で負け続けている私ができるのは、下から支えてあげること、傷ついてしまった人を慰めることだけです。それでもどこかで誰かの役に立てるなら、この上ない喜びです。
またお会いしましょう!

皆さまからの恋愛相談を募集しています

 どうぞお気軽にコチラから相談をお寄せください。

Text/海坂侑

次回は<もう恋愛とか結婚すべてを諦めたい…捨てられる恋愛しかしたことがない23歳女性の話>です。
重い女、ヤリマン、なんか性格が合わない、身体の相性が悪すぎる。付き合っていたはずの恋人と別れることになる理由はいつもさまざまですが、振ったり振られたりの比率はそれぞれ半々ぐらいだったりするものではないでしょうか。「私はいつも捨てられる」そんな悩みを抱えるうら若い乙女はいったいどうすれば?

ライタープロフィール

海坂侑
平成生まれの独身アラサー。都内IT企業を退職し、日々ボンヤリしています。
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