寂しさは「今まで頑張った」自分の姿
精神医学の分野では承認されたい、愛されたいという気持ちがわっと襲い掛かってくる理由に「小さい頃の承認不足」を挙げています。もしあなたが寂しさの嵐と戦っているなら「もう大丈夫だよ、私がついてるよ」と自分へ声をかけてみてください。少しだけでも楽になれそうでしょうか。
小さい頃を思い出してみてください。親や先生から「もっと愛されたかった!」という経験はありませんか? もしあなたが当てはまるなら、寂しさの嵐は当時のつらさが蘇っているのかもしれません。習い事のお迎えに来てもらえなかった、保育園でいつもさみしい思いをしていた……。今思えばささいに思える寂しさも、子供にとっては大きなもの。寂しさに襲われる感覚は、当時の自分がときどき顔を出しているのかもしれません。
いま寂しさと戦うあなたは、小さいころの寂しさを生き延びた立派な人でもあります。もし次に寂しさの嵐が来たら、あの時くじけずに頑張った自分を褒めてください。「あの時頑張ったから、自分がここにいるんだ。寂しいと思う必要はないんだ。私には、私がついてあげてるんだから」と声に出してみましょう。
ネットで寂しさを埋めてもらおうとするより、寂しさを満たす力が見つかるはずです。これまで寂しい思いをしてきたからといって、自分まで自分を見捨てる必要は無いのです。寂しさに寄り添って世界で一番の味方になってあげられるのは、あなた自身なのですから。
参考文献
岡田 尊司『愛着障害~子ども時代を引きずる人々~』
次回は「承認欲求を満たしたいならinstagramとsnapchatを使うべき理由」をお伝えします。
Text/トイアンナ
初出:2016.08.11
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