人妻会の不倫話は盛り上がる!
不倫は「誰にも言えない秘密の恋」の代表格とされていますが、実際のところ、誰もが秘密にしているわけではありません。むしろ、親しい女友達に「実はいま付き合っている人に、奥さんがいて」と打ちあけることは、決して珍しくない。これは人妻でも同じことで、女だけで集まって飲んでいる最中に「実はいま、彼氏がいて」なんて発言が出ることもままあります。
ただし、聞く側の反応は、未婚女性が既婚者と付き合っている前者と、既婚女性が婚外恋愛や婚外セックスをしている後者とで、若干変わってくるように思います。
前者の場合は、どことなく気まずいといいますか、「これ以上、突っ込まないようにしよう」という空気が漂いがちです。それは、相手が既婚者男性だと、どうしても“幸せ”な結末が見えにくいせいでしょう。
もちろん、人様の恋愛を否定するのも余計なお世話。しかし、行きつくところを考えると応援はしにくいし、ノロケられても羨ましがれないし、かといってつらい気持ちを吐露されても、慰めようもない。したがって、早めに切り上げるべく、なるべく薄い反応で「そうなんだー」と流されることが多いものです。
一方、人妻会で不倫発言が投下されると、一斉に色めき立ちます。なんせ、恋愛は一応ご法度とされている人妻たちは、惚れた腫れたの話題に飢えているのです。
「相手はどんな人!?」
「どこで出会ったの?」
「上手くいってるの?」
「ダンナは大丈夫?」
なんて矢継ぎ早に質問責め。もちろん不倫を自ら暴露するということは、人に話を聞いてほしいという気持ちがあってこそなわけです。目論み通り、話題の中心に一躍踊り出ることとなった不倫妻は、ここぞとばかりに、
「普通のサラリーマンなんだけど、奥さんとお子さんがひとりいて。でも奥さんとの男女の関係は、終わってるらしくって」
「銀座の立ち飲み屋でたまたま隣の席にいて」
「旅行とかも行きたいんだけど、やっぱりお互いに既婚者同士だと難しくって」
「旦那に怪しまれてるってことはないと思う。そもそもあんまり会話もしないし」
なんて、事細かに現状を説明してくれます。
もちろん例外はありまして、未婚女性が既婚者と付き合っている場合であっても、カミングアウトされたほうも同じ立場だったりすると、ここぞとばかりに盛り上がります。逆にどちらのパターンでも、不倫を一切認めないスタンスの人がその場にいれば、大説教大会が始まることもあります。
いずれにせよ何が言いたいかというと、人妻たちの集う会での不倫話はとにかく盛り上がる、ということです。
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