純愛界から降りて来い~!『タラレバ娘』で描かれる「理想の男」しか選べない女子

タラレバ娘で書かれる「理想のオトコ」は本当に理想?

大泉りか 人妻は不倫の夢を見るか? アラサー 東京タラレバ娘 東京タラレバ娘 mariadelajuana

「欲しいのに、なかなか恋人が出来ない」という、三十路越えの独身女性からよく聞く言葉のひとつに「出会いがない」「相手がいない」というものがあります。

 しかし、それに対する世間の声は「『出会いがない』『相手がいない』のはえり好みや高望みしすぎているから」と、非常に冷たい。独身女あるあるを「これでもか!」と詰め込んで「いつかは結婚して幸せになりたい」と願っている世のシングル女性たちを絶望のどん底に陥れている漫画『東京タラレバ娘』(著:東村アキコ、講談社)にも、独身女が掲げていい理想のオトコの条件として

「1. 人間 2.生きてる 3.死んでない」

 なんて世知辛すぎる三か条が挙げられていたりして、それ以上を望むのは「贅沢だ!」「身の程知らずだ!」とバッサリと斬られているわけですが、でもね。一生を添い遂げようとする人を「1.人間 2.生きてる 3.死んでない」という、これだけの条件で選んでいいわけがないと思うんです。

 だって、そんな相手のためにスケジュール調整してデートして、さらにはセックスまでするんですよ。結婚すれば一緒に住んで毎日、一緒にご飯を食べて布団を並べて寝るなんて想像するだに厳しいですよね。