結婚しても恋愛からは逃れられない
porschelinn
「結婚してもトキメキは持ち続けていたい……」という甘い夢が、問答無用に砕け散るのは、どんな瞬間だろうかと、ここのところよく考えている。
そんなことを考える必然はまったくないのだが、ただ、それを思うことは、幼いころにノストラダムスに洗脳された終末思想を持って、世紀末を迎えた際に感じた、「いっそ世界が失くなってくれれば、スッキリするわ!」という破壊願望を含んだ気持ちに非常に似ている。
21世紀を前にした年末は、毎日がワクワクして楽しかった。ようするにそれと同じで、もう二十年以上もわたしの脳を支配している恋愛脳が綺麗さっぱり吹き飛ぶ日のことを考えると、ある種の希望を感じることが出来てとても楽しいのである。
というのも、「結婚すれば“恋愛”というステージから降りることが出来る」なんていうのは大嘘だ。世の中には“婚外恋愛”という都合のいい言葉が存在し、セックスの相手としては“人妻”が持て囃されているという実情がある。
なんせ“人妻”には「夫がいるのに外にもまだセックスを求めるだなんて、よほどの淫乱女」や「他の男の女を寝る優越感」といった男性の下半身を満足させるのに十分すぎる要素がある上に、「(相手は配偶者のいる女なのだから)責任を取らなくてもいい」という気軽さ、そして「(配偶者がいるのに、他の男を求めるくらい)寂しくて可哀想な女性を慰めてあげる俺」というウットリもあり、とにかく男が、軽い恋愛がしたい、と思った時に、相手が人の妻であることは、なんら弊害にならないのです。
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