既婚者が異性の友人と飲みに出かけることはありか、なしか

既婚者と異性との付き合い方

おめかしをする人妻の画像 Alessandro Valli

つい先日、古い友人たちと酒を飲んだ。かれこれ15年近く、定期的に集まっては酒を飲む男4人、女6人混合のグループである。その15年ほどの間に、皆、結婚をしたり子供を産んだり離婚をしたりして、今では全員が既婚となり、その中で子供がいないのはわたしだけだ。

女性陣の結婚式にはすべて呼ばれて出席した。男性陣で呼んでくれたのはひとりだけ。まぁ半年か一年に、一度会うか会わないかくらいの関係だから、そんなものだと思う。
「異性の友人は一切呼ばないのが常識」という考えが今だ残っている家庭もあるだろうし、そのグループには、“元恋人同士”だった二人もいたりするのだから、「結婚式で花嫁に曇りを与えない」と考えるのであれば、むしろ呼ばないほうが絶対に無難だ。

さて、そのグループの男友達のひとり、Y(結婚式にも二次会にも呼ばれていない)は、結婚をして以来、飲み会にあまり参加しなった。来ても門限があるとのことで、いつもさっさと帰ってしまうし、奥さんには「飲み会に女がいる」ということは秘密だという。

『外で異性の友達も含めて飲むこと』を、是とするか非とするかは、その家庭によって大きく分かれるところだと思うが、結婚をしたからには、守るべきは友情よりも家族だろう。とくに子供がいるのならば、奥さんの負担を少しでも減らす……ではなく、ちゃんと半分担うのが、子供の父親として努めだとも思う。
だから、彼の行為は世間的には『当たり前のこと』だと思う。

ただ、すごく個人的な考えでいうと、わたしは、人が今まで築き上げてきたものを、無条件に取り上げること、そして取り上げられることに、ちょっとだけ抵抗がある。だから、配偶者が女友達たちと飲んでも構わない。

ただし、わたしも男友達たちと飲む。

自分に一緒に飲むような男友達がいなかったら? それでも別に配偶者が女友達と飲んでも構わない。わたしは女友達と飲む。友達は友達で、男も女も関係ないし、「許してくれないから」と嘘を付いて出掛けられるよりはよっぽどマシだ。

そのYが、今回の飲み会には久しぶりに参加した。最初からやたらとテンション高く、珍しく時間を気にしている様子もない。聞けば妻と離婚調停中で別居しているという。
「子供と会えないのは寂しくて仕方がないが、それでも離婚調停に踏み切ってよかった」と思っているそうだ。ちなみに奥さんのほうは「子供には父も母も必要」ということで徹底抗戦の構えらしい。

『家庭』というものに対して、望むもの、義務とするものは人によって違う。しかし自分の想像する『家庭』に囚われすぎることは、配偶者にストレスを与え、結果、自分の幸せを壊すことにもなる。

あなたは自分の配偶者が異性の友人と飲むことは可ですか、否としますか?

…次回は《既婚者の恋人が踏み込んではいけない「ふたりの生活」とは》をお届けします。

Text/大泉りか