半分だけ入ったところで後ろめたさに襲われました

饅頭パンナさん(兵庫県)
エピソード:
 以前よく行っていた居酒屋さんでバイトしていた二つ年下の男の子に声をかけ、飲みに行くことになりました。
 当時彼氏も好きな人もいなかった私は、楽しく飲みながら終電を見送り「怖いDVDでも観よう」と彼の家へ。
 思惑通りそういう流れになり、いよいよ挿入、という瞬間。
 いわゆるワンナイトラブ未経験だった私は、突然「出会って間もないのに」「付き合ってもないのに」という後ろめたさに襲われ、「全部挿れてしまいさえしなければノーカウント」という考えに行き着きました。
 そして、半分あたりまで挿入された彼のソレを手で握り、「やっぱりあかん、やめとこう」と制止。あっけにとられ、生殺し状態の彼に背を向け、眠りにつきました。そして翌朝、彼が目を覚ます前にそそくさと退散。
 あの夜のことを思い出すと、年上のお姉さんぶって誘っておきながら本当に情けないことをしたと申し訳ない気持ちになります。半分でやめてくれてありがとう、すみませんでした。

舐め倒しこんなに大きくなったのに「半分だけ、」のコドモでごめん(饅頭パンナ)

 どうして醒めるかっていうと、そもそものタスクが恋愛ではなく「私だってすれっからしのお姉さんキャラぐらい演じられるぜ」という自分へのチャレンジだったからですね。

 目標設定が違えば盛り上がりのピークも相手と違ってくるので、間の悪い結末になるのはしかたない。自分の中では演じきった段階で「ゲーム終了」。大勢が決するにしたがってどんどん現実に帰ってしまう、というパターンです。

 そんなに好きじゃない人と寝るのって、ちょっとした考え方のコツが必要なんだと思います。部分的な「好き」を無理やり拡大させて自分を騙すとか、「お金のため」とか別の目的のために割り切るとか。

 僕は「徹底的に奉仕するよ!引いてはそれが世界の平和につながるのだ!」と思い込むという技を諸先輩がたから学び、事態を乗り切っておりました。

 ほんとうに必要なのは「そういう事態を事前に避ける理性」だったってことは、まあ、わかってはいたんだけど。

 短歌は「、」が思わせぶりでおもしろかったです。遊びの気持ちを大切にする大人になれますように、というメッセージを込めて、こんな返歌を。

そのとおり 君とはあそびだったんだ これから一生本気であそぶ