こんな幸せが来るとは思わなかった

K:私もそんなパートナーに出会っていれば、子どもがほしいと思わなかっただろうな。残念ながら、私にはそんな男性をゲットする手腕がなかったから。

アル:手腕(笑)。でもまあ結果的に、愛しい我が子に出会えたわけだし。

K:うん!家で娘とラブラブしてる時が一番幸せ。旦那もいないし姑もいないし、自由!気楽!天国!って。
「1人で子育てして大変でしょう」とか言われるけど、べつに大変と思わないんだよね。

アル:ほえ~!もともと子どもはそんなに好きじゃなかったんでしょ?

K:意外と向いてたのかもね。あと、今までは男の顔色を窺ってビクビクしてたし「これをしたら嫌われるかも、振られるかも」と遠慮してたけど、娘の前では素でいられるから。

アル:それはわかる。私も昔は「素の自分を見せたら男は離れていく」と思って、相手に合わせて偽ってる自分が嫌いだったし、男に振られるたびますます自分を嫌いになっていった。
でも素の自分を愛してくれる夫に出会って「まあ自分にも価値があるんちゃうかな」と思えるようになった。

K:まさしくそれ。私はもともと自分に価値がないと思っていたし、男と別れるたびに無価値感が強くなっていたけど、娘を育てる中で「自分は存在していいんだ」と思えるようになった。

アル:『無条件に愛される実感は、自分たちが子ども時代に得られなかったものだ』という話をしたけど。
恥ずかしながら、私は夫の前では赤ん坊のようにバブバブしてるのよ。Kちゃんは親になって、私は子どもになって、昔できなかった親子関係をやり直しているのかもね。

K:私の場合、今まで何をしてもダメだったのに、娘を産んだことで自分を嫌いなのがなおったから。こんな幸せが自分の人生に来るとは思わなかった。

アル:勇気を出して決断してよかったねえ!あと一発でデキてよかったねえ!

K:ほんとにラッキーだと思う。だから無責任なことは言えないけど、定職についているなら、産みたかったら産んでみるのもアリだと思うよ。産んだら何とかなるから。
私の周りでも「子どもほしいけど相手がいない」って女子がすごく多くて、本当にもったいないな~と。

アル:男性に縁遠かったり恋愛にオクテだったりして、「子どもはほしいけど結婚できない」と悩む子はすごく多いよね。子どもをほしい人が、結婚せずシングルでも産み育てられる世の中になるべきだよ。

K:ほんとにそう思う。種だけもらうなら、べつに通りすがりの人でもいいから。

アル:通りすがり(笑)。

K:「Y染色体をくださいな」と。もしくは精子バンクを95%オフとかにしたらいい。そしたら子どもも増えると思うよ。

アル:95%オフは安すぎるわ、絶対ワケありちゃうかと思うやん。ブックオフでも「なんか変な汁ついてるんちゃうか」って買わないよね(笑)。

―次回は「新しい家族のカタチと女の幸せ」について語ります!

Text/アルテイシア