もしかして脊髄反射で話してない?

ジェーン・スー: ちょっと質問を変えましょう。
勉強で得意なことと苦手なことは?暗記、調査、推論などいろいろありますが。

もえさん: 暗記、調査は得意です。でも肝心なロジカルシンキングは大の苦手です。

ジェーン・スー: だよね、ロジカルシンキング。

もえさん: は、はい…国語もアレルギーでした。

ジェーン・スー: 確かにロジカルシンキングが課題ですね、もえさん。 問題は「相手のことが考えられるか」じゃなくて、「考えること自体がすごく苦手」なんだと思いますよ。

もえさん: おーー!!

ジェーン・スー: 脊髄反射でしか話してないよ、もえさん(笑)

もえさん: 直感タイプ?

ジェーン・スー: 熱い物さわってアヂーーーーーーーーー!としか言ってない感じ。
それは直感ではないです、脊髄反射の「アヂー!」です。
考えようとすると、奥に行く前に厚いコンクリートの壁があって、それが突き破れずに浅瀬でワーキャー言ってる。

もえさん: そのまんま言っちゃう、みたいな。ロジカルどころかシンキングもできてねえ。

ジェーン・スー: そのまんまさえ言えてないですよ!単にその時、口を突いて出た言葉です。 アヂー!!!

もえさん: もう救いようがない。

ジェーン・スー: 留学したということはTOEFLを勉強したり、アメリカの大学でも勉強したり、大学院にも合格したわけですから、頭はいいはずなんですよ。
救いようがあると思うのでハッキリ言いますが、もえさんは「相手のことが考えられない理由」が考えられない、「なぜ自分ばっかりになってしまうかの理由」が考えられない。脊髄反応で話がどんどん飛ぶ。話が芯を食ってない。

もえさん: 確かに友達に「話が飛ぶ」と指摘されたことがあります。

ジェーン・スー: 彼氏を作るために何をするかっていうのが雑誌などにもたくさん出ていますが、それをやってもあんまり意味ないんですよ、たいてい。付け焼刃だから。
たとえば極端な話、家から一歩もでなくても、ネットで異性と活発なコミュニケーションが取れる人は、恋愛できると思うんですよ。そういう人は別にゆるふわヘアにしているわけではないし、華やかスカートも履いてないし、飲み会で料理すらとりわけてない。でも恋愛できる。
そのような前提となるコミュニケーション力を手に入れるには、もえさんが苦手と言っていたロジカルシンキングを前提とした、相手の気持ちをおもんぱかることが必要になるので、彼氏を作るまえに、考える練習をする方が絶対にいい!

【つづく】
次回は、もえさんが大混乱してしまった原因、ロジカルシンキングについて詳しくお送りします!

Text/ジェーン・スー