「本当?」と聞かれると考え込んでしまう
映画のような恋に影響を受けすぎている節がある。
だから私は恋人に「好きだよ」と言ったあと「本当?」と聞かれるといつも間に受けて深く考えてしまう。
これはASDの特性上仕方のないことなんだけど、聞かれると
「本当だから言ったはずだけど、でもこうやって考えてしまうってことは本当じゃないってことなのかも? ていうかそもそも好きって何だろう……?」
なんていう風に頭の中でどんどん考え込んでしまう。
「じゃあどこが好き?」と聞かれた時なんてもっと頭を悩ませる。
「どこ? 無いはずはないけど、すぐパッと出てこない。出てこないったことは無いってことか? じゃあなんで好きになったんだっけ?」
こんな具合である。
「好き」は愛を深めるための遊び
しかし友達が言うには、本当かと聞かれたら「どう思う〜?」と返してあえてドキドキさせたり、どこがと聞かれたら「顔! って言うよ、そうすると喜ぶから!」のだという。
友達が言うには、大体の人はいちいち「好きってなんだっけ」なんてことは考えないらしい。
これはスキンシップ。愛を深めるための遊びなのだ。
きっと好きには深い理由も意味も無くて、それ以上でもそれ以下でもない。
私が今までの人を好きになった動機はいつも単純明快だったし、それが普通なんだ。
スキンシップで「好き」と伝えることに後ろめたさを覚える必要も無くて、むしろ伝えることによって相手を喜ばせる以上に美しいことなんて多分そうそうない。
難しいことを考える暇があったら、もっと恋人とじゃれあおう。
30歳からの恋愛は覚えることが多くて大変。教科書が欲しいと切実に思うのであった。
Text/oyumi
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