「好き」にどのくらいもクソもあるんだろうか?恋愛って難しい

「俺のこと好き?」「好きだよ(好きという返事待ち)」なんかを言われたとき、私はバカ真面目に考えてしまうからいつも冷静になって真顔になってしまいそうになる。
だからニコッと微笑んで、「好きだよ」と答える。
でも私の心の内は不安やもやもやが絶えない。

どうしてそんなことを聞くのだろう。
好きだから付き合ったのに何故好きかどうか聞くのだろう。
信用されていないから聞くんだろうか。

そんなことをついつい考えてしまう。

男の人が「俺のこと好き?」と聞く理由

「どのくらい好き?」
なんて聞かれたときの正解は多分「ものすごく大好きだよ」だ。
そう答えればお互いが良好でいられる。とりあえずはそう学んだつもりだ。

彼氏ができたのなんて久しぶりどころじゃない、人生で初めて自分のことをちゃんと愛してくれる相手に恵まれた、30手前にして。それは予想もしない出来事だった。

女の人の場合はどうか知らないが、男の人が「俺のこと好き?」と聞いたり好き待ちをするのはとても単純な理由だというのは、散々Yahoo!知恵袋で調べたのでわかっている。
そう、男はわかりきっている言葉をあえて彼女の口から聞きたいのだ。
聞いて満たされたいのだ。

別に信用していないからだとか、不安だからという理由で聞いているわけじゃない。
もちろんそういう人もいるだろうが、私の彼の場合はただ私の口から「好き」の二文字を聞きたいだけなのだ。

そうは頭で理解していても、私はつい考え込んでしまう。
慣れていないのだ。なんせこれまで私と付き合っている間に「好き」だと言ってくれた彼氏なんていなかった。私も、言ったことはほとんど無い。
言葉なんて所詮人間が作り出した道具だ。人と人がコミュニケーションをとるには手や目の動きだけでは伝えきれず不便だから生み出されたに過ぎない。

好きじゃなくても「好き」なんていくらでも言えてしまう。本当は好きなはずなのに「嫌い」とも言えてしまうことだってある。
何がきっかけかは思い出せないけれど、私は多少の人間不信がある。それゆえ言葉をあまり信用していない。人間は嘘をつくし自分だって嘘をつく。

でも相手の目を見れば、態度を観察すれば、自分にしてくれたことを思い出せば、言葉で伝えられなくたって自分のことをどう思っているかなんてすぐわかる。
そんな風に思いながら近頃生きてしまっていたから、私はたいそう戸惑ったのだ。