恋愛したいのにブレーキをかけてしまう理由は?恋愛を否定する母親の呪縛

by Manki Kim

親愛なるAM読者のみなさま、ごきげんよう。ものすごい愛です。
5月29日に開催される文学フリマ東京に、このたび初めて参加することになりました。
合同誌『なみぬい』というエッセイを刊行します。
当日は売り子として会場にいますので、もしかしたらAM読者のみなさまともご挨拶できるかな……? と今からわくわくしております。
北国育ちで暑さにはめっぽう弱いため、会場で誰よりも汗だくになってハフハフしている元気な女がいたら間違いなくわたしです。ぜひとも気さくに声をかけていただけたらうれしいです。

前回の記事では、仲の良い男友達に勇気を出して告白をしたものの、「好きだけどいろいろ考えてしまって付き合えない」と思わせぶりな断り方をされて戸惑っている女性からの相談でした。
相談者の方には自分のかけがえのない時間を無駄にしないためにも「ねぇ、その“いろいろ”ってなに?」とはっきり聞くことをおすすめします。
告白をして断られた立場が弱いなんてことはありませんから、遠慮は無用。
ちなみにこの方は、以前にも相談を寄せてくださった女性です。
こんな風にみなさんの人生の経過を教えていただくことができて、とてもうれしく思います。

学生なのに恋愛はおかしい…無意識に母に従ってしまう

【相談】
24歳の学生です。恋愛意欲はあるのに、未だに交際経験がありません。その理由は明確で、付き合えそうな相手ができたとき、自分から関係を断ち切ってしまうからです。

同居している母親が、学生の間から誰かと交際するなんておかしいと匂わせる発言を定期的にしているので、無意識のうちに母親に従ってしまい、自分で恋愛にブレーキをかけてしまっていると思います。

母親は昔からいわゆる教育ママで、私の学校での成績が低いと、しょっちゅう暴力を振るったり殺そうとしてきたりする人でした。母親に反抗するのが怖い、という深層心理がある気がします。それでもやっぱり誰かと付き合えるようになりたいです。母親の影響を断ち切るためのアドバイスをいただきたいです。よろしくお願いいたします。(24歳)

自分の内面の根幹にかかわる話、また現在の苦しみに影響を及ぼしている生育環境の話をするのは、とても膨大なエネルギーを必要とし、時には恐怖も伴うでしょう。
そんな中で、勇気を出して相談してくださってありがとうございます。

相談文を読んで、あなたに「無意識的に母親に従ってしまう」という自覚があるのは、まずよかったなと思いました。
恐怖による支配されている時間が長く、自分を支配する存在が大きければ大きいほど、「あれ、これはおかしいな」という疑問と向き合う気力が削がれてしまい、そこから共依存に陥るケースも少なくありませんから、あなたが母親との関係を断ち切りたいという意志が見えたことに少しほっとしました。

“毒親”という言葉とその意味が世間に浸透してからまだ歴史はそこまで長くはありませんが、耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
あなたの母親もその“毒親”と呼ばれる人間にカテゴライズされるのでしょうが、「殺そうとしてきた」という一文から、毒親どころか虐待だとわたしは受け止めました。
家庭内での教育上、子供の将来を案じて勉強する習慣をつけさせようとしたり、怠けて勉強をしなかったことで試験の成績が下がったときに叱ることはあれど、殺そうとするのはどう考えたっておかしいですから。