退院後の日々と「今回かかった費用」

術後7日で退院しましたが、すぐ元通りの生活というわけにはいきません。
少なくとも1~2週間は入院時と同じような生活をするように、と言われました。自転車やオートバイの運転、浴槽につかる入浴、セックスは次の外来受診まではお預けです。家事も最低限の軽いことのみ。お勤めしている人は退院後2週間後ぐらいまではお休みするように。

実際、体力が落ちているのを実感し、わたしは術後1ヶ月ほどほとんど外に出ませんでした。その間は実家の母に家事を手伝ってもらいました。夕飯の準備をしてもらえるのはありがたかった!
傷口の痛みよりも、お腹の張りがつらく、また、くしゃみや咳や鼻をかんだり笑ったりという何気ないことが、腹圧がかかって痛いし傷が破れそうで怖いです。花粉症の人は、手術の時期を選ぶ必要があると思いました。

さて、入院・手術となると、気になるのは費用負担だと思います。わたしが入院前に会計課で訊いた概算は「25万円ぐらい」でした。
そこで教えてもらったのが、「高額療養費制度」です。事前に健康保険組合に申請しておけば、窓口で支払う金額は所得に応じた限度額までのみになりますし、申請せず一旦支払ったとしても、後で戻ってくるのです。
我が家の場合は、加えて「家族療養費付加金」も戻りました。これは加入している健康保険組合によるようです。嬉しい誤算でした。

さらに、女性医療に厚い生命保険に契約していたことで保険金が下り、結果的にはプラスになりました。こういった補償があることを考えると、病室は差額ベッド分が発生しても、個室をオススメします。
また、入院時の準備に指定される前開きのパジャマやタオルも、病院のレンタルサービスがあったらそれを使った方がいいかもしれません。洗濯の手間も省けます。

子宮がなくても女であることに変わりはない

手術から4ヶ月経った今、ほとんど痛みもなく体調はバッチリです。
寝ていることが多かったからか、術前に受けていた注射のせいなのか、肩と背中がしばらく痛くて辛かったのですが、それも次第に消えました。傷跡は目立ちますが、下着で隠れる部分だし、まだケロイド防止のテープを貼っているため、あまり気にしてはいません。
性欲が皆無になるのでは……?という不安もちょっとあったのですが、ちゃんとエロいの見たくなりますし、女性向けAVだけじゃなくて男性向けの激しめのやつも全然見ます! そういえば入院中に友人がお見舞いで官能小説を買ってきてくれた(笑)のですが、しっかり読みました。

数年前、「子宮を取る」ということに対して「女じゃなくなる気がする……」と言っていた自分に言ってあげたい。「子宮がなくても、女であることに変わりはないよ。いらない腫瘍も重い生理も抱えているなら、全て取っ払ってスッキリした方が負担も少なくてかえって女性らしくいられるよ」って。
筋腫が発覚し生理が重くなって、避妊も兼ねてピルを飲んできた数年間の費用負担や面倒さ、生理とPMSからも解放されて、すごく自由になった気がします。今は全く未練はありません。
婦人科の外来受診も先日、術後2ヶ月で終了しました。いつも親身に相談に乗ってもらっていた主治医に会えず、逆に寂しいぐらいです。

せっかく体験談を掲載していただくのだったら、と、あれもこれもお伝えしたくて、長いレポートになってしまいました。
ここまで読んでくださったみなさま、どうもありがとうございます。
わたしがアルテイシアさんたちの体験談を読んで手術に踏み切る気持ちになったように、このコラムが今後の手術を迷っている方の参考になったり、これから手術を受ける方に勇気を与えられたりしたら嬉しいです。

Text/みぃみぃ