好きになりすぎない、客観視することが大事

AMサロン「ミューズLABO」肉乃小路ニクヨさんイベントの参加者
AM編集部

人生を楽しむために、「中庸(ちゅうよう)」という言葉を大事にされていると伺いました。中庸の意味と、大切にされている理由について教えていただけますか?

肉乃小路ニクヨ

中庸とは、偏らず調和が取れている、という意味の言葉です。
1つの考え方に偏ってしまうと、色んなことを知るチャンスを狭めてしまうなと思うんです。人間もそうで、1人の相手に傾きすぎてしまうと、その人のことは知れるけれど他の機会を逃してしまう。

偏ったところで得られるものって、たかが知れてると思うんです。そう言う意味で、傾きすぎない「中庸」であることを大事にしています。

恋愛でも、好きになりすぎない、嫌いになりすぎないということを気をつけています。
もちろん時には「死んでしまえ〜!」みたいに思いつめてしまうこともありますけれど。

AM編集部

好きになりすぎないために、自分の心をコントロールする必要はあるのでしょうか?

肉乃小路ニクヨ

コントロールというよりは、客観視することですね。

例えば100%悪い人っていないんです。最近の体操協会の事件についてもそうですが、訴えられている指導者にも、体操を愛していたり一生懸命指導しようとする心はあったりすると思うんです。
100%の善、100%の悪というのはこの世にはない。それは自信を持って言えることです。

恋愛でも、どんなに好きで素敵な相手にも悪い面は必ずあるし100%の愛も、100%の憎しみもない。

盲目的に好きになりすぎて相手の大きな弱点に気づかずにいることで、相手が困った時に寄り添ってあげられない、ということも起こるかもしれない。

わたしはお付き合いした人には「ここが残念だった」みたいなことも、できる限り伝えたいと思っています。それが、同じ時間を過ごしてくれている相手に、自分が与えてあげられることだからです。

AM編集部

まさにそれは、相手にとってもニクヨさんを通じて、自分を知ることになりますよね。

肉乃小路ニクヨ

そうですね。時にはお互いに口に出していかないと気づかないこともあります。
それを我慢して心の中でドロドロさせてしまう「沼」の状態では、お互いが自分を知るチャンスを失ってしまいます。それは、恋愛の醍醐味を逃してしまっている。とてももったいないんです。