加齢が怖い。「私このままでいいのかな?」という不安の正体

「“思い描いた大人”になれていない」恐怖

最近、「私、このままでいいのか……?」と思う機会がグッと増えた。

この感覚の原因はわかっている。主に、コロナ・仕事への不満・退屈辺りだろうか。一人で過ごす時間が増えると、そこに比例して自分の人生に思いを馳せる時間が増えていく。その気持ちを集約すると「私、このままでいいのか……?」になる。

いやあ、だってそうだよ、みんな不安ですよ。というか、現代の日本で少しの不安を抱えていない人なんていないだろう。安い給料は少しも上がらないのに当然のように残業はさせられるし、税金は高くて貯金額はいつまで経っても増えないし。それなのに老後は2000万円が必要なんて、正気か? テレビを見れば毎日眩暈がするほど悲しいニュースばかりで、明るい将来がまったく見えない。時間だけが平等に過ぎていき、視界が暗くなっていく。

それに加えて私の場合は、将来ひとりで過ごす可能性が高い。以前、他の媒体に「頼れる家族・恋人・友達がいない」と書いたら「こういう人って将来どうするんだろう?」と言われたことがある。うん、わかる……それは、私が一番思っていることだ。そして、どうするべきか、私にはわからないでいる。

先日、5歳ほど年上の女友達とも同じような話になって、「そういう年頃だよね、わかるよ」と言われた。この手の将来への焦りって、一過性のものなのだろうか? 仮にそうだとしても、私は今までの人生において何かしら将来への不安は抱え続けているのだが……その不安を紐解いていくと、さまざまな要因があるのだけれど、思ったような大人になれていないというダメージが一番大きい。もっとちゃんとした大人になっているはずだったのに、本来ならば、年相応の振る舞い方やスキルを身に着けているはずだったのに、意識として中学生の頃から全く変わっていない。「なりたかった自分」「なれるはずだった自分」の姿が、今の私の生活には、その影すら見当たらなくて怖いのだ。

そう考えると、加齢、怖くないですか? 私は、怖い。なんだか、未来に対する可能性がどんどん先細りしていく気がして怖い。誰しも平等に年老いていくし絶対に避けることはできない。それなのに、若い子は平気で年上の人を「ババア」と馬鹿にしてみたりとか、結婚していない人に対して「将来、どうするんだろうね」と無責任に言ってみたりとか。まあ、これも若気の至りというか年を重ねえるごとに他人のあれこれなどクソほどの興味もなくなるのだが。