とにかく読んでよかった!【2018年おもしろかった本】

※記事中のリンクはアフィリエイトになってることもあり、記事経由で購入していただくと売上の一部がAM運営費になります。じゃんじゃん買おう!

2018買ってよかった読んでよかったおすすめの本

前回に引き続き、2018年のよかったものシリーズです。

今回のテーマは本。
知識のアップデートに一役かったり、単純に娯楽だったり、とにかく今年読んでよかったなぁと思った本をあげました。

そろそろ年末年始の足音も聞こえてきましたし、正月休暇に入りますし、ど田舎の実家でやることもないですし。そんなときに、こちらの本を読んではいかがでしょうか。

金井のおすすめ

2018買ってよかった読んでよかったおすすめの本

今年は妙に脳内が忙しくて、あんまり本を読まなかった気がしてます……。積ん読がハンパない! でもそれでもなんとか読んだものをご紹介しますね! 本は間違いなく読んだ方がおもしろい人間になれますしね……。

友人に勧められて読んだ本なんですが、すごくおもしろかったです。
簡単にいうと、
「本当の私」というのが一つ存在して、友達といたり仕事をしていたりするときの自分は仮面をかぶっている……というような認識になりがちですが、本当は向き合うものそれぞれの自分が全部本当の自分なんだ、という話なんです。

これを友人から聞いて、「なるほどー!」と思って読みましたが、期待通りの内容でした。この映画を見ているときの自分、この人に恋をしているときの自分、というそれぞれの自分が存在するんです。
そして、そのときの自分が好きかどうか?というのが、様々なことへ向き合うヒントになります。
他者にたくさん出会って、新しい自分の好きな「分人」をどんどん見つけてみたいです!

これ、ちょっと前に話題になったやつだと思うので、おせえよ!って感じかもなんですが、分厚すぎて全然読み終わらずでして……! でも本当面白い。最高に自分の仕事を振り返りますわ。

ピクサーの人たちの仕事場が詰まった本なんですが、ピクサーの人なんて、クソみたいに優秀だと思うじゃないですか。でもこれが基本、練り直しまくり。ストーリーが一旦できあがっても、「え、ほんとにこんななる……?」っていうのをきっちり話し合って、また練り直し。愛を持って言うこと言う感じとかもいいなあと思いました。
トイストーリーすら3回くらい大きく練り直しされてますからね。ウッディのキャラクターとかも、「悪すぎない?」とか色々細かく練られてて。

でもわかりますよね、ピクサー作品って「うさんくさい話だな」って思うこと一回もないですもん。本物を作るためには、正しい練り直しが不可欠なんですね……。

そのほかにもスティーブ・ジョブズ、いいやつじゃん!って話が出てきたり、読んで得しかないのでぜひおすすめです。
(金井)

大川のおすすめ

2018買ってよかった読んでよかったおすすめの本

好きなものを語ることは、それ即ち、その人のオリジナリティになる。ということで、この連載でも散々スポーツ(主にヤクルトスワローズ)のことを書かせていただきましたが、優しい編集部のみんなのおかげで今日も語ることができます。本当にありがとう!

ディス・イズ・ザ・デイ(津村記久子)

朝日新聞夕刊で連載されていた津村記久子さんのオムニバス小説。
タイトルの「ついにその日はきた」とは、プロサッカー2部リーグ、架空の22チームのリーグ最終戦のこと。
降格、昇格、引退、移籍、様々な意気込みや、思惑があるその特別な日に臨む、一般のサポーターの悲喜こもごもをリアルに描いています。

元々サッカー好きな津村さんが全国各地のサッカーチームを取材して執筆されたようで、サポーターあるあるが非常に多い。
チームのエンブレムとかご当地グルメとか見事なまでに描写されているのでグッとくるしおもしろいし、熱狂的なサッカーファンだけでなく、何か好きなものがある人には刺さる要素がたくさんあるのが本書の素晴らしいところ。

「恥ずかしくて(このチームのファンとは)人に言えなかった」とか、「ブランクがあって知識がない」とか、「ルールなんてよく分からないけど好き」とか。私もよくサポーター名乗るには早いとか、どうせミーハーなだけだろとか断罪されたことがあって悔しい想いをしたんですけど、「好きになって何が悪い!」「これが私の好きなもんじゃ」と主張したくなる勇気をもらえます。

サッカー小説というより、何か心の拠りどころを持って日常を生きている人、生きる活力をもらってる人ににぜひ読んでほしい。『広い川を渡ってる中で飛び石を置いてもらう感じ』と語ったえりちゃんの話(第3話)が私は特に好きです。

「ユニークな女になろう」というスローガンを掲げてるAMのオンラインサロンがあるのですが、その参考書籍として、AM編集長の金井が教えてくれたのが本書です。

『比べるもののない、この世にたったひとりしかいない自分自信に常に想いを馳せていれば、褒め言葉としてのユニークは、絶対に、あなたの後を追いかけてくる。』

そんなかっこいい女になるための秘訣が軽妙に書かれていて、もちろん真似できるできないはあるけれど、自分のポリシーやスタイルを貫くことが自分の人生を生きることなんだと改めて気付かされます。

時折、山田詠美さんが憧れとする素敵な女性たちの話が出てくるんですが、中でも『一点“堅気じゃない”主義』の項目には、上でも紹介した津村記久子さんも登場します。
詳しくは本書を読んでいただきたいのですが、魅力的な人って好きなものを追求しているからこそ、「ただならない佇まい」が出てくるんだなと。

あとやっぱりこの歳にもなると、職場以外で説教してくれる人ってあまりいなくなります。もちろん説教されるような内容ではないのですが、日常を過ごすうちにちょっと大衆化して堅くなってしまった思考が砕かれて、背筋がシャンとします。

今年はじめて読んだのですが、定期的に読み返したくなるバイブルとなりました。
(大川)