できてしまった傷に「いいね」と言う、ドイツ人との出会い

なんで旅行が好きなんだ?

旅先での出会いを楽しむ女性の画像 Soroush Karimi

先々週の3連休に香港に行ってきた。やっぱりひとりで、やっぱり何かをしたいわけでもなくて。ただ、ちょうど予定もなかったし、航空券も3万円と格安。
前回香港に行ったのは、2年前の夏だ。タイミングを考えるとちょうどよい気がして、1カ月くらい前にお昼休みに航空券を買ったんだっけ。それから準備もほとんどしないまま、「高層マンションを見に行って、美味しい中華を食べに行こうかな」と夜遅い便に乗って、深夜の香港に着いた。

ご存知かもしれないけれど、私は海外旅行が好きで、かなりの頻度で赴いている。金持ちの道楽と捉えられることも多々あるのだけれど、私の場合、航空券も宿も最低限。ショッピングも多くはないので、低所得者である私でもなんとか趣味に収まる範囲で出掛けることができている。

私はなんで旅行が好きなんだっけ? ということをよく考える。こんなバカみたいな金と時間の使い方をして、(何度も?)人生を棒に振っている。海外に行く意味や価値があるんだろうか? というと特にない。
まあ、趣味なんてそんなもんだ。大した意味なんかない。自分が好きで、そうしたいってだけ。今回私は香港に行きたかった。なんとなく。ただ、それだけだ。

最低限の旅をしている私に「ドミトリー」は欠かせない。ドミトリーというのはいわゆる相部屋で、何人も知らない人がいる部屋でベットだけ割り当てられるという形式だ。
寝に帰るだけなので、今回もドミトリーに泊まっていた。そこで2つ年下のドイツ人と仲良くなり、行動を共にするようになる。きっかけは、タバコを1本あげたことだった。ところで、海外でたばこを吸ったりコーラを飲んだりすると、格段に美味しく感じられるのはどうしてなんだろう。