
新宿二丁目のミックスゲイバーで月二回、ママとして働くようになってぼちぼち一年半になります。毎回、「来客ゼロだったらどうしよう」と不安を抱きながら出勤しているのですが、おかげさまで今のところノーゲスは免れております。会いに来てくれるお客様には本当に心から感謝しかありません。
先日も30年来の古い友人が顔を出してくれて楽しく飲んでいたのですが、その場に居合わせていた店長と店子が不可解な顔をしている。いったいどうして? と考えた末に、ハッと旧友がわたしを本名で呼んでいるせいではないかと思いあたり「大泉りかってペンネームで本名はキョウコなんです」と申し出たところ「ええっ! りかさんって本名じゃないの?」と驚かれたことに驚いた。が、考えてみれば当然のことほとんどの人々は本名で生きている。SNS用のハンドルネームなどを持つ人もいるけれども「大泉りか」のようないかにも本名くさい名前にすることは少ないから、驚かれるのも仕方がない。
ペンネームをどう隠すか
話がちょっと変わるけれども、9年前に息子が生まれた際、悩んだことのひとつが「大泉りか」をどう隠すかでした。ほとんどの友人らはわたしのことを本名ではなくペンネームで呼ぶ。それどころか離婚した元夫すらもペンネームで呼んでいた。りか呼びがすっかり定着している以上、すっかりいまさら全員に本名で呼ぶように強いるのは気が引ける。が、いつかはわたしの仕事内容について知ることになるにしても、まだ性の知識のない幼子にわざわざ「ママはエッチなことに特化した記事を書いてます」と教えなくてもいいし、言っていいことと、言っちゃいけないことの判断がつかない息子を通して同じ園のママ友たちに知られるのも、ちょっとなぁという躊躇いがある。アダルトな仕事に従事していた子持ちの友人は「ママ友たち、意外と受け入れてくれるよ!」とアドバイスをくれたけれど、わたしは結局、「大泉りか」というペンネームを極力バレないように努めることを選択した。
保育園時代からのお付き合いのママ友たちとは、一緒にファミレスに集ったり、公園でピクニックをしたりとそこそこに親しくやっているけれど、いまだに「大泉りか」というペンネームは隠している。その一方で息子にはバレた。郵便受けに本名と合わせて大泉という名前を掲げている上に、友人らが「りかさん」と呼ぶのだから仕方がない。そして、先日、「ママ友にもバレてるんじゃ?」と思うに至る出来事があった。
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