女子高生を金で買うオジサンは「キモい」だろうけど心の交流もあった

昨年の9月に11年ぶりに出展したフェチの祭典『フェチフェス』。アーティスト・コスプレイヤー・セクシー女優といった各々が、自らの制作物を即売したりフェティッシュなパフォーマンスをする、なかなかにクレイジーな催しです。【フェチフェスでコンプレックスを売りにする女性の胆力に恐れ入った!】に書いたようにわたしの隣だったSMクラブにお勤めのmeiさんは腋臭の脇に挟んだ綿棒を売ってたYO!

さて明日、1月21日に開催されるフェチフェス24に再び参戦することとなりました。前回と同じく作家の神田つばきさんに加え、今回は色街写真家のある紅子さんと一緒に、会場で一番平均年齢が高いであろう熟女ブースを開設。昨夏に作った「ホス狂いが乗じて担当ホストを刺してしまった女性」をテーマにした女性犯罪者ZINE『好きで好きで仕方なかった』を再び販売するとともに、新作として、女子高生だった90年代後半、デートクラブに足繁く通い、援助交際していた頃を回顧したエッセイ『トーキョー’90クロニクル』を販売いたします。

わたしはそんなに傷を負っていない

実はこの『トーキョー’90クロニクル』はわたしのちょっとしたライフワークだと思っています。っていうのも、コギャル世代の援交当事者の手記ってあんまり残ってない。残っていても、わりと「おぢに体を売って傷ついたぴえん」みたいな暗いものが多い。当時はおぢもぴえんって言葉もありませんでしたけれども。

けど、当時も、そして大人になったいま振り返っても、わたしそんなに傷を負っていない。むしろ無敵感に溢れていたし、「今しかない価値を売りきってやるぜ!」みたいな闘志に燃えていた。お父さんくらいの年齢のオジサンと渡り合っているということで自分の力みたいなものを確認できたし、服装やらメイクやら髪型やらにいちゃもんをつけてくる大人に比べれば、「かわいい」と褒めてくれるおじさんのほうが好感を持てる……とまではいかないけれどもウザくはなかった。